2018年1月31日水曜日

【中深海延縄】鹿児島水産技術開発センターの事業報告が興味深い

どうもです.
鹿児島水産技術開発センター.
http://suigi.jp/

よくブログにも登場するこのセンターですが,私も見落としていた事業報告が大変興味深かったので,その一部をご紹介します.

事業報告は以下のページから.
http://suigi.jp/jigyouhoukoku/

何が興味深いのか?

事業報告の中の「漁場開発調査」についてです.

事の発端は昭和62年の事業報告まで遡ります.

私もすべての報告書を拝見したわけでないのですが,漁場の開発調査がかなり昔から行われていたようです.

何故この年に着目したのか?それは遊漁船ではまず行くことが出来ない,東シナ海の大陸棚斜面域での調査が記録されているからです.
※他の海域はもう少し前から調査されているようです.

報告書によると,この海域は昭和60年〜62年にかけて海底図が作成され,新たに幾つかの瀬礁が見つかったが,それらに生息する魚種が不明であるため,調査したとのこと.

ちなみに,報告書には延縄を行った場所まで書いてあります.
調査水深が120m〜585m.エサはイカの切り身.
もう,これを聞いただけで結果が気になって仕方がない人が居ると思います.

結果は,24種類の魚水とサメ類が9種漁獲されたとのこと.
量的に多いものを上げると,ユメカサゴ,アカムツ,アカアマダイ,アラ,キダイ(レンコダイ)等と書かれています.

この時代になってやっと大陸棚域の調査が始まり,すでにアカムツやアマダイ,アラなどが漁獲されていたということに感慨を覚えました.

で・・・・これから毎年縦縄式底延縄での調査が載っているのです.

幾つかの年で気になる調査結果をピックアップしてみます.

翌年の調査,翌年の63年の報告では,東シナ海大陸棚海域に加えて,奄美海域も調査してあります.
奄美海域の調査水深は114m〜678m.(まだジギングで攻めれる水深です)
有用と思われる魚種はハマダイ,アラ,キダイ,アオダイ.
漁獲水深は,ハマダイ350m〜450m,アラ:500m〜690m(笑.キダイ,アオダイは245m〜300mだったとのこと.
これだけで色々と有益だと思います.
奄美にもアラ居るんですね.そしてこっちよりだいぶ深い.

また,斜面部については198m〜547mでの調査.
有用と思われる漁獲資源は,ユメカサゴ,アラ,クロムツ,アカムツ,カサゴ.
ユメカサゴ250m〜320m,アラ200m〜370m,クロムツ200m〜260m,カサゴ類200m〜230m,アカムツ240m〜300m.
とのことでした.こっちのアラは鹿児島近海のアラの水深と似ています.
黒潮の影響でしょうね.奄美では200mとかでもかなり水温高いですから.

平成2年には薩南海域,種子島東海域での調査も追加されています.
種子島東海域の調査は比較的浅場の46m〜146m.薩南海域は254m〜390mでユメカサゴ狙いとのこと.
種子島東海域ではキダイ,カイワリ,フエダイ類,ハタ類,ベラ類,エソ類など浅場ならではの魚種が取れたようです.
薩南海域では,ユメカサゴ大量だが,アラ,アカムツは少なかったと書かれてあります.

ここでいう薩南海域とはおそらくですが,津倉より南,草垣より東,黒島より北,東.あたりの海域を差していると推測しています.

翌平成3年には東シナ海と熊毛海域の調査.
熊毛海域というとあんまり馴染みがないですが,要は種子島,屋久島周辺海域だと思います.
熊毛海域での調査水深は147m〜405m.
有用魚種はユメカサゴ,アラ,アカムツ,クロムツ,ハチジョウアカムツ,ハマダイ,キダイ,ツボダイとのこと.
アカムツは290m〜300m,ハマダイは279m〜350mで漁獲されたとのこと.
やっぱり屋久島,種子島にもアカムツ居るんだ!と思いました.

平成4年.
東シナ海と薩南海域.
薩南海域ではアカムツが303m〜344mでの漁獲があったとのこと.

この報告を受けて,もう少し深いところのアカムツも開拓していけば面白いなぁと思いました.

平成6年には奄美大島海域で金目鯛を目的とした調査も行われています.
水深が395m〜900m.金目鯛は5匹しかとれなかったとのこと.他にはナンヨウキンメ,ハマダイ,メダイ,クロムツ,アヤメカサゴ,ユメカサゴ,ツボダイなど.水深の記載は無し.
また,屋久島西方海域での調査もありましたが,アナゴ,タイワンヤモリザメ,フトカラスザメ,ズナゾコダラ,ベニメヌケの5種類のみ漁獲されたとのこと.水深不明.


薩南海域では相変わらずユメカサゴ,アカムツ,アヤメカサゴ,クロムツ,メダイ,アラなど採れたとのことです.

平成7年にはキンメに本腰を入れたのか奄美での調査,あとは薩南での調査がされています.
奄美での調査は467m〜1152mまで.
キンメは31匹獲れたようです.
金目鯛は600m〜700mでの漁獲.さらにツボダイが450m〜700mで漁獲があったと書かれています.

薩南は相変わらず.ユメカサゴ,イズハナダイ,アヤメカサゴ,ヒオドシ,アカムツ,クロムツ,メダイ,アラ.

翌年,平成8年.
金目鯛に熱が入ります.
奄美での調査回数は21回.
調査水深は340m〜880m.
キンメは57匹獲れたようです.MAXで3kgオーバー.
一番多い魚種はツボダイだったようです.
キンメは600m〜700m,ツボダイは450m〜700mとのこと.

東シナ海大陸棚調査も行われており,ユメカサゴ,アラ,キアマダイ,アカムツなど獲れたようです.

薩南では154m〜380mを調査して,ユメカサゴ,キダイ,ムツ,アヤメカサゴ,アラ,イズハナダイ,アカムツなんかが獲れたようです.

平成9年は引き続き奄美での調査と薩南海域での調査.
奄美での調査でメダイが500m〜700mで漁獲されたと書いてあったことに驚きました.

その後も同じような調査が続きます.
また,これまで冷凍イカの切り身だったエサに加え,イカゴロ?という人工餌も使って,切り身と人工餌とで釣れる比率が違うのか?などの調査も行われていました.

平成12年を最後にこの延縄調査の結果は載らなくなってしまいました.

約14年に渡って,何回も調査されたようですが,結果として,アカムツは鹿児島の幅広い地域に生息しているということが分かりました.
釣りをやっててもわかりますが,ユメカサゴは比較的,何処にでも居ます.
でもアカムツはある特定の場所にしか居ません.ある程度幅広くは分布していて,ある意味で何処にでも居るは居るのですが.
薩南海域なんて中深海ジギングで出る船なんか1隻もありません.これから開拓しがいがあるんじゃないかなぁと思います.
もう少しピンポイントでちゃんとアカムツ,アラのいる場所を探せば十分勝負になると思いました.

奄美海域ではキンメの3kgオーバーが釣れているということにも驚きでした.
こっちにもいるんじゃないかなぁと思ってます.いくつか目星をつけてるポイントがあります.

新島のキンメなんかも流行りの兆しを見せていますが,鹿児島の海は本当に未開拓です.
だから何が居るのか分からないワクワクがありますね.

今回は事業報告書の中の延縄だけをピックアップしましたが,他にも面白い情報が載っているので,是非チェックしてみて下さい.




2018年1月29日月曜日

カヤックでアカムツジギング!2018初釣り初浮き!

どうもです.
正月は鹿児島で過ごしました.

正月はどこも遊漁船いっぱいだったので,カヤックで出艇.
この日の予報は読むのが難しかったですが,おおよそ読み通りの予報で済みました.

午前中は風,うねり伴に残ると判断し,11時頃の昼前出艇.

風が少し吹いている間は安全な岸よりでヒラマサ狙い.
いい場所に反応なし.

ヒラマサ一本狙いはなかなか難しいですね.
次回のため,走り回って海底地形図を作りました.

で,風が止んで水面がベターっとなったタイミングで沖へ.
中深海.

この前アカムツを釣ったポイントで数流し.

フォール中にクンクンっとヒット.
まだ水面から100mぐらいなので100%アカムツじゃないです.

正体はサバ.

ゴマサバですね.

こいつが私の2018年ファーストフィッシュ.
脂はこのまえ釣ったマサバ?のほうがノッてました.

で,このポイントで粘るのは得策じゃないと考えて開拓へ.

クサイ場所を見つけたので流します.
このクサイ場所ですが,50kHzの魚探だけでは絶対に見つけられない場所.
Garminの200kHz,特に260kHzがあってこそ見つけられた場所.
小さい凹凸はやはり50kHzでは潰れますね.

このクサイ場所の1流し目.
ダイレクトにクサイ場所に入るように潮流計算してから流します.

いい感じにポイントに入りました.

着底から糸ふけをとって誘いと食わせを意識したジャーク.
この日はこの前紹介したプロトンの2番を中深海では使用しました.

底から1mぐらいでフォール中にガツガツとヒット.
アタリはアカムツでしたが・・・・・.

上がって来たのはアカムツ!!

新年早々,紅白のめでたい魚釣れて良かったです.
嬉しくて写真を何枚も撮りました・・・・.


かっこいい魚です.

前回も感じたアカムツのいそうなクサイ場所の見つけ方.
また一歩確信に近づいてきたように思います.
まだ爆釣してないので分かりませんが,マグレではないと思ってます.

なが~く流して釣るアカムツも面白いですが,カヤックならではのポイントの大きさが20mぐらいしか無いような場所をピンで流すアカムツ釣りがあってもいいのかなと思いました.3分〜5分ぐらいかけてジグ落として3分〜5分シャクって3分〜5分巻き上げ.
非効率的ですが,アカムツさえもピンポイントで狙って釣るという楽しみはあります.
もちろん,大流しも普通にやります.

そして,プロトンですが,ホライゾンよりは圧倒的に高感度です.
他と比較してどれぐらいかはまだ分かりませんが,自分的には十分な感度はあると思います.
カヤックでの中深海メインロッドとして使っていこうと思ってます.

アカムツも釣れたしってことで,あと1流ししましたが,その流しでは釣れず.

夕方につれて時化る予報なので,時化る前に早上がりしました!

今,初めて中深海をやった日を思い出すと,その時はこの釣りの面白さを1%も分かっていなかったなぁと思います.
今では本当にアカムツの虜.この釣りの魅力を知ってしまったら抜け出せないですね.
ジギングが本当に好きな人は漏れなくハマる釣りだと思ってます.

釣果:ゴマサバ×1,アカムツ×1

【2018釣果合計】

・遊漁船(0日)


・カヤック(1日)

▶ゴマサバ×1
▶アカムツ×1

※2018年は釣行記の一番下に釣果をまとめてみることにしました.


2018年1月26日金曜日

2018年の豊富とか2017年の振り返りとか簡単に

どうもです.
ようやく,去年の釣果をアップし終わりました.

さて,去年の釣行はどうだったでしょうか?
 釣り上げた一日一匹がブログを書いていることによっとわりと覚えている.そんな感じですが,特に記憶に残っている魚をまず適当に紹介したいと思います.

へー,そんなの釣れたんだ?
と思った方は記事一覧から探してみて下さい.







こんな感じですかねぇ.
もちろん,ここに無い魚でも1匹1匹釣れてくれてよかったなと思ってます.


2017年のはじめに立てた目標

【目標】
1.ブログ週3の更新を途絶えさせないこと
2. 最低週1ペースでは釣りに行くこと(最低52日の釣行)
3. カスタムロッド・オリジナルジグを作ること


この3つを掲げていました.

 

目標1.

これはクリアしました.なんとか週3,月水金の20時に更新するブログは1年間続けることが出来ました.

目標2.

これもクリアしました.
個人的にはちょっとだけ無理してでも釣りに行っていました.
おかげか,かなりの釣行頻度で,ほぼ週1での釣行ブログが書けたかと思っています.

目標3.

記事にはしていませんが,やっています.
特にロッド.カスタムロッドもやりましたが,ブランクからもやりました.
結果が出ていなかったり,ロッドに関してはちょっと考えが変わったので,そのままお蔵入りするかもしれません.
オリジナルジグについても全く記事にしていませんが,やってはいます.
時間がなかなか取れなかったりするので,コツコツやっていければいいなと思います.

ということで,目標としていた3つはなんとかかんとかクリアした感じです.
3はもう少し頑張れたかなと思います.

で,去年の釣果については,あれだけ釣りに行っているのだから当たり前のことかもしれませんが,いい魚にも結構出会えて,個人的には十分だったかなと思います.
カヤックからドでかい魚を釣れてないことぐらいが心残りでしたが,アカムツなどのカヤック初物も釣れて,そういうところは良かったかなと思います.

2017年はじめと今ではまた釣り方に対する考え方も変わったり新しく分かった部分もあり,自分の進化は感じることが出来ているのかなと思います.

あと,後半はアカムツがツボにハマった感じで,今では前以上に本当に面白い釣りだなと思ってます.2018年はアカムツ釣りが多くなるかもしれません.


2018年の目標


2018年の目標ですが,正直今のところありません!
ほんとに無いんですよね.どうしましょう?
日々,己の力を過信すること無く,傲らず,謙虚に研鑽を積んでいければ良いかなと思ってます.

強いて言うなら「気ままに」行く.
これが目標です.

あと,どうでもいいですが,今年は釣行記の最後にその年の途中経過を書いてみようかなと思ってます.
数えたことなかったけど,カンパチ年間何本ぐらい釣ってるんだろ?ということで.

ちなみに,去年釣ったカンパチの数は数え間違いが無ければ56匹です.多いか少ないか・・・・少ない気がします!もちろんカヤックでの釣行ではカンパチを狙ってないですし,遊漁船でも根物をメインに狙った釣行もあり,中深海釣行もありの中での話ではありますが.純粋にカンパチを狙いに行った釣行は20釣行ぐらいかと思います.通年でアベレージ2匹以上釣ってればまぁいいほうなのかもしれません.

デカイ魚を何匹か釣ったので釣れてるじゃん!と思われるかもしれませんが,夏なんかは結構ヒィヒィカンパチ釣れない釣行も多くて結構悩んでました.

今後の更新頻度について,週3の更新も週2にするかどうかで迷っています.
やれる限りは週3でいきますが,場合によっては週2になる週が出てくるかもしれません.
今年は更新頻度は目標に入れないことにしました.

一応頑張りたいことを無理やり考えてみると,動画作成をいくらか頑張ろうかと思ってます.Youtubeにいくつか動画をだしましたが,あの程度でのかなり編集がめんどくさく,足が遠のいています.せっかくカヤックなんかで釣りしてるので,もう少しナレーションとか喋りも入れて面白いけど,あんまり編集しなくていいような動画が撮れればいいなと思ってます.2月20日から収益化の最低条件が変わってしまって,私のチャンネルは収益化対象外になりました.ま,収益化してればやる気になるってもんでもないですが,収益化対象になるチャンネルとなるぐらいまで行ければいいなとおもってます.(登録者1000人)

こうやって書いてるとちょこちょこ思いつくもので,他に頑張りたいことは開拓ですね.
まだまだ鹿児島近海も離島もジギングにおいては未開拓地が多いです.
釣れるのにみんなは釣れることを知らないターゲットも居ると思ってます.

開拓といっても私一人で出来るものではありません.
去年はやる気のあるルーキー船長も出てきました.
だれもジグ落としたこと無いだろう場所でクサイ場所はいくつか頭にあります.
そういう船長に協力してもらって,クサイ場所にジグを落として魚を釣っていきたいと思ってます.
開拓に挑戦したいなと思っている(やるとは言っていない)釣りは鹿児島キンメジギング,鹿児島のイシナギ,アラ.トカラのディープ(300mオーバー)でのカンナギなんかです.
基本的に300mオーバーの釣りばかり.やろうと思う人も限られるし,やれる人も限られるけど,絶対ジギング好きはハマると思います.

カヤックからは特に目標はないですが,去年スジアラを釣るとか言って釣れなかったのでスジアラを1本でいいから釣れればいいかなと思ってます.カヤックからカンパチもやりたいんですが,私の頭の中でカヤックで行ける範囲でカンパチを狙おうとすると完全に交通事故狙いになってしまいます.狙うからには狙って釣りたいです.
錦江湾内にはあまり魅力を感じていませんでしたが,「アマダイ」と「ヒラメ」は興味あります.どちらも魚探に映りにくい(むしろ映らない)魚なので,地形の読みが鍛えられるかなとか思ってます.マダイの外道ではなく,ジグで狙って釣る錦江湾内のアマダイ.面白そうです.

カンパチだけじゃなくて色んな魚を釣りたいですね.もちろんカンパチも釣りたいです!
やっぱり今はカンパチが一番だなと思います.次にアカムツ.

乗ったことない船にも乗りに行きたいと思ってます.
視聴者の方でこの船に乗ってきて欲しいというリクエストあれば下さい.
あんまり遊漁船を知らなかったりするので.

ということで,今年は本当に「気ままに」行きます.

皆様,今年も気ままに釣行記をよろしくお願いします.

でわ.


2018年1月24日水曜日

シマノTVその他メーカーのトカラ列島釣行について物申す

どうもです.
偉そうなタイトルで申し訳ありません.

最近,メディアで「トカラ」というワードを耳にする,あるいは目にする機会が増えたように思います.

トカラ列島は吐噶喇列島と書きます.

最近私が見た中では,オシアジガーインフィニティモーティブのプロモーションでシマノの山本さんがトカラに行かれてました.

その様子は上の動画にもあります.
※屋久島近海での釣りも含みます.

去年放送された釣りビジョンでシーフロアコントールの弘田さんがトカラに行かれてました.
https://www.fishing-v.jp/power-fight/?pcd=0312949

ソルトワールドにはパパ大津留さんがトカラに行かれた記事もありました.

一昨年にはソルトギャラリーで秋山さんがトカラに行かれてました.
https://www.fishing-v.jp/salt_gallery/?pcd=0311790

というように,ちょこちょこトカラ列島海域での映像や記事というのものを目にします.
記事はかなり昔から目にしていたのですが,ジギング映像は比較的最近出てきたんじゃないかなと思っています.

※メディアに疎いので,間違いがあったらすみません.

個人的には吐噶喇列島のジギングがクローズアップされることは悪いことではないと思います.クローズアップされても僻地は僻地なので,結構行く手段が限られていますし,遊漁船もまだまだ限られていますし,予約の空きもそこそこあったりします.なのでもう少しだけはトカラ列島のジギングが盛り上がってもイイのかなとは思ってます.シケも多くてそう簡単に行ける場所でもないですし.

メディアに出ることは良いとして,ここからが本題です.

個人的にはメディアの中身が問題だと思います.

特にシマノ.(秋山さんのスキッディングは論外です.すみません.)

何が問題か?はっきり言って,シマノ社だけのジグウェイトラインナップではトカラ海域の攻略は難しいと思います.

つまり,このムービーを見た視聴者が同じようなタックルでトカラ海域に臨むと痛い目を見ることになる.ということです.

釣りメーカーは釣具を開発するプロフェッショナル,ムービーに映るプロスタッフは釣りをする,あるいは教えるプロフェッショナルであると思います.

そんなメーカーやプロの釣り人は既存のラインナップだけでトカラ海域に太刀打ちできないことぐらい分かってるはずです.分かっててやってるからたちが悪い.


シマノの山本さんも,「二枚潮じゃないことを祈って・・・・」というような発言をトカラのムービーや同じ鹿児島の鷹島のムービー,室戸のムービーなんかでされていますが,これは,「シマノのジグラインナップじゃ二枚潮に対応するのがかなり難しいので,二枚潮じゃなければいいなぁ」という意味だと私は解釈しています.そういう風に説明はされてませんが.

シマノの主力ジグの最大ウェイトはペブルスティックで350g,ウイングが450g,キングスラッシャーは240g,スピードスラッシャーで300g...他にもありますが,このウェイトだと,トカラ海域で釣りを成立させるのがかなり難しいと個人的には思います.
トカラ海域の全ポイントを100とすると,これらのウェイトでこなせるのはせいぜい10とか20とかそれぐらい.つまり,残りの80%〜90%を捨てないといけなくなります.それでは船長がかわいそうだと思います.(分かってて捨ててる場合は別ですが

※トカラの大きいカンパチポイントは200m〜,カンナギ本命ポイントは300m〜です.
カンパチに関しては浅場にデカイのが差してくることもあると思いますが,カンナギ(30kgオーバー〜70kg,100kgぐらいまで)はその水深を攻めない限り釣れないと思います. 

潮は緩いときもありますが,2枚潮は当たり前,2ノット,3ノットでの二枚潮は当たり前なレベルです.この状況を釣りにならないと捨てて浅場に逃げるか,この状況でもディープのデカイ魚を掛けにいって穫れるスキルや道具があるかは非常に大きな差です.

もちろん,山本さんぐらいの腕の人がやればそれが30%〜40%ぐらいに広がるかもしれませんが,それでも山本さんだから出来るのであって,これを見て,こんなタックルでトカラ海域にイケるんだ?と思ってしまう人が居るとしたら,実際行ってみて苦労するだろうなぁと思うわけです.

別に行ってみて,やっぱりこれじゃダメなんだと気づいて,考えて,次回はタックルを揃えてリベンジ!みたいな人が多いければよいのですが,何も分からずに「なんだ釣れないじゃないか」と思われるのが個人的には悔しいなと思ってます.

シマノのような大きなメーカーが大体的にアピールしているのですから,せめて,ちゃんと初心者でもトカラ海域の50%ぐらいはカバーできるような道具を作って欲しいと思います.
具体的にはペブルスティックで600gぐらいまで,ウイングで700gぐらいまで作れば,それぐらいの範囲をカバー出来ると思います.
もちろん,そんな重たいジグは売れないと思います.売れないけど,実際に作っているということが重要かなと思います.
シマノなら出来るはず.是非重いところを作って下さい.そうしたら裾野も広がります.
最近は関東のキンメ釣りなんかも一部で盛り上がってきてます.600g,700g,800g作って裾野を広げてほしいです.

また,パパ大津留さんのようなスタイル.
太糸でガンガンシャクる.
これはこれで私は大好きなスタイルなのですが,これもまたトカラでは出来る状況がかなり限られてくると思います.
パパ大津留さんレベルの人はそれが分かってやられてると思います.
しかし,普通の人でそれ(釣るのが難しい状況が多いということ)が分かってトカラに太糸のガンガンシャクるタックルセッティングで行ってる人はどれぐらいいるでしょうか?
分かってやるのと,分からずにやるのはわけが違います.
ネイチャーボーイズでもディープローバーは500gまでラインナップしています.
この存在理由をどれほどの人が理解しているでしょうか?・・・・
また,パパ大津留さんはその昔,もう20年ぐらい前でしょうか,アンリパでブギーウォークというジグを出されてました.20年前のラインナップなのにすでに600gがラインナップされてました.
この意味をどれほどの人が考えたでしょうか?
これがないと成立しない釣りがあるからラインナップされていたんです.
しかし,これを使いこなせる人はほんの一握りしか居なかったと思います.
トカラ海域でガンガンシャクるスタイルの人は個人的な経験に基づけば,やはり最低でも500gぐらいまではしゃくれないと厳しいことが多いと思います.
もちろん,潮がトロいときは300g前後で十分釣りが成立します.

これもまた先に述べたのと同じように,「何だ釣れないじゃん」って思われるのがもったいないなぁと思ってます.

でも,経験しないとわからないことは沢山あって,経験してからどう考えるかが重要だと思うので,まだまだ個人的にはマイナーだと思う,トカラでのジギングへ足を向ける人が増えることを願っています.

ブログを通じて仲良くさせてもらえるようになった仲間には私よりも遥か昔からトカラに釣りに行ってた人もいます.そういう人が私と行くトカラは自分が知ってるのとは違うトカラだ.と言っていたのが非常に印象的です.

海のある一面だけ見てすべてを知ったつもりになってはいけないと思います.
私もまだまだ知らないことはたくさんあります.もっと知っていきたいです.

最後にまとめると,とりあえず,メディアはものすごい制約の中釣りをしているのであって,あえてそういう制約を一般アングラーまでが受ける必要は無い.と思う.


というのが本記事の趣旨です.


※一部メディア人や釣り人にはこれ以上トカラの釣り人が増えないで欲しいという身勝手な人がいらっしゃいますが,そういうのは美味しいものの独り占めみたいな感じで私は好きではありません.海はみんなに平等にあるものだと思います.※

でわ.


2018年1月22日月曜日

これが2017年釣り納め!明日丸でトカラ海域ジギング(サメ・・・・

どうもです.

ようやく釣り納め記事になります.

去年の釣り納めは屋久島,安房港から明日丸でトカラ海域でした.

この年末明日丸釣行も今年で3年目.
一番最初,明日丸に乗ったときに乗り合いで来ていただいた島の方と友だちになって,毎年誘ってくれるんです.
食も泊まるところも,風呂も何から何まで提供してもらってます.イイ兄貴って感じ.
私は釣ったお魚を正月用として提供します.

3年連続出船できていることに驚愕.

トッピーで前日入り,次の日1日釣り,次の日トッピーで帰るというプラン.
トッピーも往復割引なら15000円です.
需要はないと思うけどトッピーの夜間便とか増やしてくれないかなぁ・・・.
危ないから無理か.

トッピーのターミナルまで迎えに来ていただいて,お宅へ.
前日に入念な準備をしていざ当日.

林船長とは5月ぶりです.

一路トカラへ.
事前情報ではかなり潮がぶっ飛び,緩いところもあるけれどって感じ.

一応,私は1kgのジグまでは持っていってるので,3ノット〜4ノットぐらいまでは釣りが成立すると思ってます.

最初ぶっ飛びポイントで潮をみますが,思ったより早くなく,むしろいい感じ.1.6ノットぐらい.釣りもし易い素直な潮.

ちょっと暗いうちから2流しほどしますが,暗いうちには食ってこず.

日が昇ってちょっとだけポイントを変えると,バタバタ食い始めました.
船中マルチヒット!
記憶では上の画像は小さいほうが私が釣ったやつ.

そんな大きいサイズではないですが,私は3流し連続ヒットで3本ゲット.
全部ヒレナガでした.正月用の魚はなんとか確保したって感じです.

しかし,時合なんでしょうね.喰わなくなります.
この日の最初の入りは動いたほうが食うような状況でいかに動かさずに食わすか・・・.
みたいな感じで入りました.それでも食ってきてくれたので,だいぶ活性は高かったと思います.

アタリが遠のいたのでランガン.
明日丸にも乗り慣れて来たので,魚探をみなくても大体どんなところを流しているのか分かるようになりました.明日丸のピンポイント流し技術は私が乗ったことある遊漁船の中ではNo.1,2を争うレベルなので信頼できます.

少し深くしてちょっと走るキモチいい引きの魚がヒット.
ヒレナガです.
ブリ属の中でカンパチと同列に扱われるこの魚ですが,本かんぱちとは全然別の魚.
個人的には一番スリリングな魚でトルクもスピードもある引きをすると思います.
ブリ属の中で個人的には一番好みの引きをします.

上がってきたのは6.5kgぐらいのヒレナガ.

トカラのヒレナガは本当に引きますね.本カンパチなら1ダッシュで終わるところを2ダッシュか3ダッシュぐらいします.
ジグがちょっとでっかいのでサイズがわかりにくいですが,そこそこあります.
上と同じ魚です.

少しだけ2枚潮が入りだして通常の下げの釣りだけでは釣りにくくなる状況.

さらにランガン.
大型実績ポイントにも入ってもらいましたが,食ってこず.

さらにランガン!
移動先でいい感じのヒット!

なんとかいなして獲った9.2kg.
ヒレナガもこれぐらいになってくるとかなり暴力的です.
水深がちょっとあるから獲れてますが,これが50mとかならそうとうガチンコでやらないと獲れないです.
※上と同じ魚.

順調にサイズアップ中.

もう個人的には年末の締めとしては十分かなと思っているところです.
いい魚が来たらいいけど,来なくても十分楽しめます.

まだ少しだけ2枚潮が残っている感じ,潮に合うと思うジグをチョイスして入れます.
ちょっとだけ巻いて食わせのタイミングを入れたところでガツンと引ったくられました.

結構いいサイズ.

出しては巻き,出しては巻き.
少しだけ浅い分かなり引きます.

船長「根があります気をつけて下さい」
私「何メートル上がる?」
船長「5mぐらいの小さい根」
私「ダイジョブ30m上げてます」

・・・・・・

・・・・・・急に引き出す魚.

私「魚変わりました!」

そう5分ぐらいやり取りして,もう走らなくなって上げてくるというタイミングでサメに食われました.

船長「やっつけましょう!」

ラインから伝わる感触として,サメの大きさは数百キロ.いやーこれあがるサイズじゃないですよ!とかいいながらもサメとファイト.
10m出されて一瞬止まったので1mだけ巻いたら引っ張られていることに気づいたのかガンガン走り出します.それでも一瞬だけ止まるタイミングがあるので,1mぐらい巻きます.でもさらに10m出されます.何じゃこの規格外のサメは!!
そうやってファイトしていると,どうにも止まらなくなってきました.
水深以上にラインが出て,「擦られるのも時間の問題か・・・・」と思っていた矢先,フッっと軽くなりました.

でもラインの先には何かがついている感触が.

上げてみると,ズタボロになったカンパチの頭プラスα.
可愛いサイズに見えるでしょう?
実際はこんなサイズです.ジグは500g.

このサイズのカンパチを軽々食うって・・・・どんなサイズのサメだよ!って感じです.
ちなみに,この残った状態頭プラスαで内蔵も殆ど無いですが,9.8kgありました
全部あったら20kgあるか無いか...,10kg後半は確実にあったんじゃないかなぁと思います.

悔しいのは悔しいですが,サメはある程度仕方のないこと.

カンパチが喰われたタイミングがほぼ勝負に勝ったなと思ったタイミングだったこと.
カンパチにフックアップしているフックが完璧にいいところに刺さっていたこと.
サメとある程度の時間勝負できたこと.
カンパチの頭とジグだけでも取り返せたこと.

そんな事があって,個人的にはちょっとスガスガしい気分でもありました.
こんな釣り納めもありかなと.
ちなみに,この半パチはその晩のおかずになりました.美味しかったです.

そこからは潮が緩み,二枚潮は解消したものの,食いがかなり悪い.
魚がいるっぽい纏わりついてくるレンジでフワフワやってたらガジガジっとヤラれてリーダープッツン.
リーダーがかなりささくれてたので,牙物.
船長いわく最近ナガタチカマスが居るようです.ナガタチはナガタチで美味い魚なんですけどね.

潮が一向に良くなる気配がないので,最近好調だった近海へ.

・・・・・2.6ノットのぶっ飛び二枚潮(笑.
なんか私にヒットが2回ほどありましたが,乗った瞬間バレ.
正体わからず.

近海でも移動を繰り返してもらい,最後にネリゴが連発するエリアにてネリゴダブル.

ここでも謎のアタリがありましたが即バレ.

たぶん即バレしてるのはマダイだと思います.
前あたりがあったので.

シマアジだったら・・・・惜しい!って感じです.
魚は揚げなきゃサイズも魚種も予想でしか無いですからねー.

ということで近海でフィニッシュでした.


連発あり,いいサイズのヒットあり,ヒレナガとのファイトあり.
楽しい明日丸釣行でした.


来年,ベストシーズンに2日程明日丸予約してます.
ご好評いただいて,すでに2日程とも満員御礼です.
やっぱりそれだけみんな乗りたい船なんだなと思いました.
3月で現フェリーとしまが引退するので,それまでにフェリーとしまに乗って明日丸で釣りに行きたいと思ってます・・・.もし行ってくれる人いたらご一報下さい.
あとは真夏の渋いディープジギングにも行きたいです.(ディープが出来れば実際そこまで渋くないはず)

そうそう,新しいフェリーとしま2は定員が200名から297名になってました.
5300馬力の2機がけ,コンテナや車の積載数も増えてます.
全長は8mぐらい伸び,幅は1mちょっと増えました.
トカラへの旅路が快適になるといいなと思いつつ,現フェリーとしまとの別れも名残惜しいです.

冬のトカラは出船率は悪いですが,出れれば潮も今回みたいにそれほど悪くなく釣りやすい潮が多いです.今回は深場はあんまり攻めてないですが,深場を攻めれば美味しいゲストも釣れますし,デカイカンパチも入ってるときは入ってます.
面白いシーズンなんですけどねぇ.

釣果:本カンパチ×2(ネリゴ),ヒレナガカンパチ×5(9.2kg,6.5kg,その他ネリゴ),半分カンパチ(ヒレナガかどうかは不明)×1(9.8kg)

 次の日,トッピーで鹿児島へ帰りました.

2017年も気ままに釣行記をありがとうございました.

でわ.


2018年1月19日金曜日

釣り人のための気象サイト一覧


どうもです.
そのうち,「釣り人のための気象学」と題しまして,釣り人が最低限身につけておいたほうが良い気象に関する知識について書いてみたいなぁと思っているのですが,そんな記事を書く前に.まずは実用性だ!

ということで,細かい理屈は抜きにして,私が釣行の際に参考にしている気象サイト群を紹介すると伴に,どのようなところに着目してみればよいのか?ということを紹介したいと思います.


特にオフショアでは天気だけでなく,風は重要で,出船の可否を決める重要なファクターです.晴れているから出船すると思ってたのに中止と言われて予定が狂った!という方もたまに見かけます.オフショア船,特に外洋に出るからには最低限自分で出船するかしないかの予想ができると良いかと思います.
また,どれぐらい時化るか予想できれば,覚悟もできますし,釣り方や展開も大きく違ってくると思います.
船長の判断と自分の判断が一致しだしたら,だいたい天気を読めるようになってきたということかもしれません.

また,私はカヤックフィッシングをやります.
カヤックで浮くかどうかの判断は自分でする必要があり,かなり慎重になる部分です.
昔,カヤック出艇の目安というような記事を書いたことがありますが,最近ではそれからいくらか考えが変わった部分もあるかもしれません.
人間進歩する生き物ですから,昔と違ったことを言っていても目くじらたてないでくださいね.

とりあえず今回は私が基本的に見ているのは以下のサイト群について紹介だけします.

1.GPV気象予報
2.SCW天気予報
3.Windy
4.気象庁天気予報
5.Yahoo天気 波
6.Yahoo天気 風
7.気象庁 週間寒気予報
8.バイオウェザー
9.桜島上空の風
10. MICS
11.imoc

最近はだいたいこの11サイトを見ています.

台風の時期は台風予報サイトをみますが,それはここでは割愛します.

一番見るのはSCWとGPVかとおもいます.
SCWとGPVはほとんど同じですが,SCWだとスマホでの操作が簡単なのと,切れ目なく見れるので重宝しています.広域予報もGPVは1日に1回ですが,SCWは4回更新しています.
また,SCWの有料会員になると6時間先までの局地予報が見れます.これはカヤックではかなり重宝しています.GPVの詳細で吹くはず無いのに吹いてる?ってときにもSCWの局地予報を見ると,たしかに吹いているときもあるからです.

予報は予報で完全に信用する訳にはいきませんが,このサイトは十分信用できると思います.

次に,最近流行りのWindy(アプリもあります)ですが,こちらも対比のためによく見ていますが,結構外れていることも多いように思います.
私が海に出て実感したものとしてはWindyよりGPVのほうが正確であることが多いです.
もちろん,Windyが当って,GPVが外すこともあるので,なんとも言えません.
ただ,GPVもWindyもどちらも同じような予報を出しているときにはだいたい当たっているので,どちらも凪ならかなりの信頼度があるように思います.imocの波予想はほとんど見ませんが,遠征のときなどはここも見ています.

ただ,Windyに関しては潮流や波,波長,かなり多くの項目について予報が見れるので,様々なシーンで利用方法があると思います.

Yahoo天気の波と風ですが,こちらはGPVやWindyと比べるとかなりメッシュが荒いですが,たとえば,Yahoo天気の波で一番下の〜1.0mかつ風で一番下の〜5m/sであればほぼほぼ凪が確定するので,そういった指標には使えます.

GPV,Windy,Yahoo!これらの予報が一致している場合に予報が外れたことは記憶にありません・・・・.

バイオウェザーは天気図を見るのに使います.
天気図の見方はここでは割愛し,もしかしたら今後簡単に記事にするかもしれません.

週間寒気予報ですが,高気圧が来ているのに変に時化になるときがあります.
そういうときは上空に寒気が来ていたりします.寒気が来ていると,要注意です.特にこの冬場.
鹿児島に限らず,日本が先週はかなり寒く,今週は暖かったですよね?
そういうのもこの寒気予報を見ていればなんとなく分かるようになります.

桜島上空の風は佐多岬沖の風と大体にたようなところがあり,参考にします.
凪予報になっていても,佐多周辺だけは吹くということが多々あるので,参考にしてます.

MICSはリアルタイムで灯台で計測した風向と風邪の強さが出ます.
現場に出ている時,特にカヤックなどでは一時間〜二時間おきにチェックしてます.

ここで紹介した以外にも色々な予報サイトがあり,情報はできるだけ多いほうが良いのかもしれませんが,処理しきれなくなるとそれはそれで大変なので,私個人的にはこれぐらいでいいかなと思っています.

でわ.




2018年1月17日水曜日

ザイロンもケブラーもロープもスパスパ切れるアラミド繊維用ハサミを紹介

どうもです.
たまには小物紹介.



私はアシストフックをザイロンで作っています.
ザイロンというと世界最強の強度を持つ繊維製品です.
防弾チョッキなんかにも採用されています.

そんな繊維界で最強のザイロンですから,なかなか切れないという問題が発生します.
フィッシング用のプライヤー付属の刃も最初のうちは結構切れますが,ザイロンを切り続けていると,刃が訛ってきて,切れないプライヤーになってしまいます.

フィッシングプライヤーの刃はいざという時スパッと切れてほしいので,私はザイロンはザイロンを切る用のハサミを使っています.

これがまた・・・ありえないほどスパスパ切れるんです.
フィッシングプライヤー付属の新品の刃よりも切れます.

2つ使っていて,どちらも遜色ない切れ味です.

1つめがSK11のKS-160ARです.


ちょっと刃が小さめのところが逆にGoodで細かい作業がし易いです.
切れ味はスパスパです.

お値段は安いところで1800円,Amazonで2000円前後かなと思います.
この手のアラミド繊維用のハサミはくっそ高いものがある中で,SK11のこのハサミは破格とも言える値段,切れ味バツグンです.
アシストラインを切るときにちょっと切れにくいな?と思ってる人は持ってて損はないと思います.

もう一つ使っているのがエンジニアの鉄腕ハサミザイロンPH-51です.

こちらはSK11のKS-160ARと比較すると,ゴツいです.
ゴツいぶん,太いロープなんかも切るのに重宝しています.当然ザイロンもスパスパ切れます.
ちょっと重いのが難点です.価格は1500円〜1800円ぐらいだと思います.

切れ味は両方使ってみたところKS-160ARのほうがイイように感じます.
アシストラインだけならKS-160AR,ロープとかも切りたいならPH-51って感じです.

これまでザイロンやケブラーの切断でちょっとだけストレスを感じていた人,このハサミを使ったら衝撃を受けると思います.

で・・・・.
ハサミ界にはもっとブルジョワなハサミがあるので,ついでに紹介します.
アルスのはさみアルスーパーH 526H

アルスのアラミド繊維用のハサミです.
実売価格3万オーバー.
定価は6万超えです・・・・.

いったいどんな切れ味なのか気になりますね.

同じアルスでアシストラインを切るのに適している大きさのハサミが
アルスーパークラフト370


こちらは14000円ほどです.

他にも...
貝印の7240AS


包丁で有名な貝印ですが,アラミド繊維用のハサミもあります.
こちらは17000円ぐらい.

 他にも沢山のアラミド繊維用ハサミがあります.
刃物の世界も奥が深いです.

が,とりあえず,実用的には最初に紹介した2つがコストパフォーマンス良いと個人的には思っています.

使ったことない人,是非使ってみて下さい.

でわ.


2018年1月15日月曜日

栄真丸で黒島,梅吉曽根へ釣行(イズハナダイ,ネリゴ)

どうもです.
まだまだ去年の釣行記が続きます.
この記事の次が釣り納めです.

12月末の釣行記更新します.

この日は枕崎の栄真丸で黒島と梅吉曽根に釣行しました.
黒島はよく出てきているのでご存じの方もいらっしゃると思いますが,梅吉曽根は黒島から南南東に15マイルぐらい行ったところにある小さな曽根です.口永良部から見ると北西に9.3マイルぐらいになります.

梅吉も結構デカイ魚が入るときは入る曽根だと思っていますが,いかんせんまだ深場は未開拓なのです.この日も開拓しようかとおもって朝一から入りましたが,まさかのここでは珍しい2ノットオーバーの激流.潮向きもちょっとオカシイ.

潮波と風波が変に同調して三角波を作っている.

ということで,予報より荒れており,ちょっと開拓したい気持ちもありましたが,2流しで黒島へ.

凪の日に1日走り回って良いポイント見つけたいですね.
250m前後のミゾみたいなポイントなどもあるので,何が釣れるか楽しみな場所でもあります.

一旦黒島の影まで退避して魚を狙います.
ちょっと深いポイントを開拓.
240mから300mちょっとまで急激にドロップする場所を発見.
いい感じに海底岬になっていて,魚は付く場所って感じです.

個人的にはいいサイズのクロムツ,アラなんかがいるといいかなという感じの水深.
ハマダイも狙えるような水深.カンナギはどうかなぁって感じです.
ただ,トカラ海域と違って,三島海域のハマダイは浅場に多い(120m〜180m)ので,ここまでの深場に居るかどうかはわかりません.

1流し目.
ドロップの中腹でアタリ.
このアタリは・・・・ユメカサゴ.

でも黒島でこいつを釣ったのは初めてだったので嬉しかったです.

次はドロップの上からかけ下がりでの流し.

※ちなみに240m〜330mぐらいを流していますが,何が来るか分からないのでPE3号の650gでやってます.狙いはあくまでデカイ魚.

潮は1ノットちょっとで素直な釣りやすい感じ.

ドロップするちょっとだけ手前の240mでヒット.
大きい魚じゃないですが,上がってきたのは初めて見る魚.
一瞬黄色い模様がアヤメカサゴにも見えましたが違う魚.
アヤメカサゴより鱗がでかくて,どっちかというとハタに近いような魚.


ずっと不明だったんですが,捌くときにエラにも歯があるのが分かって,これハタなのか?と思って調べていると,ドンピシャな魚が居ました.

イズハナダイ
100m〜300mぐらいの「岩礁帯」に生息しているようです.
ただ,沖縄などでは400mちかい水深からも漁獲があるようです.
岩礁帯にいる魚ということで,このポイント周辺,今後色々探ってみたくなりました.

フックをはずしてすぐに落とし直し.
ドロップの中腹ぐらいにさしかかってます.

深場の釣りなので,それほどジグを動かさず,ここではゆったりジャークでイカ系,エビ系の動きを意識して誘います.

何回か上げ下げしていると,ズシッとくる重い魚がヒットしましたが,直ぐにバレてしまいました.結構重量感があったので,正体が見たかったです.

その後またすぐにヒットしてきたのはドでかいヒメ.
アカムツなんかやってて手のひらぐらいのは釣れますが,30cmぐらいあるヒメは初めて釣りました.
このサイズが居るということはほとんど場荒れしてないのかなと・・・・推察します.

結構面白そうな場所でしたが,2流しで移動.

カンパチ狙いで200mライン.
喰わず.

仕方なく,ちょっと水深を浅くして120m前後.

ようやく船中ヒットしてきたのはネリゴ.
やっぱりちょっと水深を浅くするとこれぐらいのサイズが当たってきてくれるんですねー.

しかし,スレも早く,次の流しからは当たりにくい状況になります.

この日は乗り合いの釣行でしたが,同船していただいていた方にハイピッチがめちゃくちゃ上手い人がいらっしゃいました.
最近の鹿児島ではスローピッチよりハイピッチをちゃんとデキる人が少なくなってきているなぁと感じていて,もっとみんなハイピッチをちゃんとやったらいいのに・・・と思います.前にもそんな記事を書いた記憶があります.

そこからはちょっと実績のあるポイントをランガン.
途中で発見した瀬もやってみました.

船中ポツポツあたりがあって,私は2本ネリゴを追加しましてタイムアップでした.
最大で4.3kgぐらいでした.

最後の流しでそれほどでもないサイズがヒットしたんですが,なんとタカギレ・・・・ラインに傷がついていたのかなぁと反省です.

底でゆらゆらして水平方向に居る魚を寄せてからハイピッチで誘って食わせる感じの個人的には今日一番きもち良いヒットだったので残念でした.

黒島周辺は個人的には鹿児島近海離島では一番アツく,これから面白い海域だと思ってます.ちょうどいい水深に色々未知のポイントがありそうです.

300mぐらいまでを色々やりたいなと思ってます.

釣果:ネリゴ(カンパチ)×3(最大4.3kg),イズハナダイ,ユメカサゴ,ヒメ

一番上のヒメでかくないですか?

久しぶりにカンパチ釣れて楽しい釣行でした.
またお世話になります.

でわ.



2018年1月12日金曜日

釣りを上達するために批判的思考力を鍛えましょう

どうもです.
思考力のお話書きます.

まず,タイトルにある「批判的思考」とはどういう思考なのか,ご存じの方はどれぐらいいらっしゃるでしょうか?ちょっと細かく説明したいと思います.

そもそも批判とは何か?


「批判」と言うと,ネガティブなイメージを持っている人も多いのでは?
「批判ばっかりしてる人」という言葉があるように,批判はダメなものという勝手な刷り込みはありませんか?

本記事で扱う「批判」にはネガティブな意味はありません.
が,近年では批判の意味も変化してきて,ネガティブなイメージとしての意味も持つようになってきているように思います...

ネガティブなイメージの「批判」は本来の日本語で言えば,「非難」の意味に近いように思います.語感は似ていますが,批判と非難は全く別の意味の言葉です.

批判とは辞書を引けば,以下のことが載っています.


物事の可否に検討を加え、評価・判定すること。 「学説-」 「 -を仰ぐ」

誤っている点やよくない点を指摘し、あげつらうこと。 「政府の外交方針を-する」

〘哲〙 〔ドイツ Kritik〕 人間の知識や思想・行為などについて、その意味内容の成立する基礎を把握することにより、その起源・妥当性・限界などを明らかにすること。

出典:大辞林 http://www.sanseido-publ.co.jp/

ここでは①あるいは③の意味で取り扱います.

では批判的思考力とは?


また,批判的思考とは,何か?については様々な人が色々なことを言っているので,かならずしもこれだ!という定義は無いのですが,
https://www.psych.or.jp/publication/world_pdf/61/61-5-8.pdf
こちらの言葉を引用させていただくと,

批判的思考とは
第1に,証拠に基づく論理的で偏りのない思考である。
第2に,自分の思考過程を意識的に吟味する省察的(リフレクティブ)で熟慮的思考である。
そして,第3に,より良い思考を行うために目標や文脈に応じて実行される目標指向的な思考である。
と,こう定義されています.

さらに詳しく知りたい方は,Wikipediaもご参照ください.
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%89%B9%E5%88%A4%E7%9A%84%E6%80%9D%E8%80%83

つまり,きちんと「証拠」にもとづいて,「論理的」に「偏り無く」物事を考え,自分自身の思考過程を「批判的」に「意識的」にきちんと良し悪しを考えて,「緻密さ」を持って「熟考」するということです.

当たり前のようで当たり前ではありません.

たとえば,釣りにおいて,しばしば見受けられる以下のような議論

「このルアーに変えた途端に魚が釣れた,だからこのルアーがいいルアーで,このルアーしか釣れない」

「このロッドは折れやすいからダメなロッドだ.使う意味がない」

「このロッドじゃないと,ジグがきちんと動かない」

「ラインが細くないと魚が食わない」

「一回行っただけの場所なのに,全然魚が釣れない,この場所が悪い」

「カンパチはフォールすると喰わない」

「ドテラ流しではジグのフォールアクションが出ないから釣れない」

「この釣りは全く新しい釣りです」

「カンパチは底で食う」

等々・・・.例を出し始めればキリがないのですが,上記のようなことを言う人や言っているブログ記事,雑誌の記事などはよく見る光景です.

少しロジカルシンキングが出来る人であれば,これらはすべて誤謬の議論であるということがわかると思います.

誤謬の議論について,意味がわからない方はWikipediaを参照して下さい.
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AA%A4%E8%AC%AC

批判的思考力を鍛えるためには?

では,どうしたら批判的思考力が鍛えられるのか?
これは非常に難しい問題だと思います.

私が個人的に思うのは,まず問題を探すことをだと思っています.
与えられた問題を解く能力ではなく,問題を設定する能力.
それは当たり前だと思っていたことに疑問を持つことから始まるかもしれません.

そもそもあんまり考えない人はトレーニング本や解説書などを読んでみるのもよいかもしれません.



批判的思考力についてこのブログ記事で扱うには規模が大きすぎるので,そういう名前すら知らなかったという人に名前だけでも知ってもらって,どういうものかを理解してもらうところまでをこの記事の趣旨としたいと思います.

でわ.


2018年1月10日水曜日

大物思考の方へ中深海ジギング(特にアカムツ)のススメ

どうもです.

昔,釣りはドラグが出なきゃ面白くねぇと思っていた私です.
大物思考っていうほど大物思考ではないんですが,適切にドラグがすべっていくような釣りが好きでした.
いや,いまでも好きです.

「中深海ジギング」との出会いは鹿児島で仕事し始めてから,ブログを初めて以降になりますので,ジギング歴の中では非常に「浅い」です.これまでは年に数回しか行くこともなく,あんまりメインの釣りではない.これまでの「中深海のみ」の釣行回数両手で十分足りるぐらい.そんな感じだったのですが,ここ最近,中深海熱がメラメラと急上昇中です.

とりあえずここでは中深海というのは200mオーバーの釣りと定義しておきます.
場合によっては180m前後も中深海というとは思います.

海の95%以上は200m以上水深があるんです.
そう聞いただけで200m以上の海でも釣りをしてみたいと思う方はいらっしゃるのでは?

中深海と出会った頃の記事を読み返すと,ちょっと恥ずかしい気もしますが,それが人の成長かなということで,残しております.なんかわかったようなことを書いてるけど・・・いやいや全然分かってないと思います.

で,中深海でのメインターゲットといえば? アカムツ,クロムツ,アラなんかがパット思いつきます.その他ゲストとしては,タチウオ,ユメカサゴ,メダイ,真鯛・・・etc.とにかくいろんなターゲットが居ます.

でも,なかなか大きい魚って居ないんですよね.中深海の最大のターゲットはイシナギ,マハタかなと思います.深海釣りになればアブラボウズとかバラムツなんかも居るかなと.

今日はそういう中深海の大物をオススメしたいわけではなく,おすすめしたいのはアカムツ釣りです.

アカムツ釣りについて,私は最初,「そんな小さなか魚をチミチミと釣って楽しいのかな?」
と私は思ってました.

1匹釣ってもそう思ってました(笑.

ただ,これが何回か中深海ジギングに行くにつれて,だんだんと面白くなってくるんです.
少しはいいサイズのカンパチを釣ることが出来たりして,心にゆとりが持てたからなのかもしれませんが,魚ってサイズじゃないなと最近はつくづく思います.

また,中深海でのジギングを経験して色々考えたからこそ,去年はけっこういい魚に出会えたのかなと思ってます.

去年,出会ったいい魚(と私は思う)の釣行記は下記の釣行記をご参照下さい.

トカラ口之島から屋久島帰りの週末ジギング(明日丸) 
クエ20kgオーバー,ヒレナガカンパチ10kg弱
第八恵比須丸で鷹島遠征一泊二日!(2nd day)
なぎさ丸で宇治群島一泊二日!クエ25kg


これらは,中深海で得た,あるいは考えた,フィードバックした釣りで釣れたと言っても過言ではないと思います.
何を得るのか,何を考えるのか?というのは人それぞれだと思うので,あえてこの記事では答えは言わずに,まずは楽しんでもらいたいと思います.

で,自己を振り返ってみて,初心者に向けた中深海ジギングの楽しさってなんだろうか?と思うわけです.私もまだまだ初心者ですが.

私は5つあると思ってます.

1つ,ジグを比較的ゆっくり動かしても食う釣りである
2つ,ジグの操作に集中することが比較的容易な釣りである
3つ,繊細な釣りが可能な速度域で釣りができる
4つ,差の出やすい釣りである
5つ,普段食べられない美味しい魚が釣れる

すべての釣りがある意味で特殊であると思っているので,敢えて水深で区切られているだけであって,中深海のジギングだからといって,何かしらの特殊性があるのか?と言われると,正直「無い」と思ってます.ただ,確実に,水深や地形,底床が違えば,そこに住まうターゲットが違うということは言えます.つまり,浅場には居ないターゲットが居るということです.

また,この釣りで体得できる(体得しやすい)スキルは以下のとおりです.
1.ジグの操作ミスを減らすこと
2.魚の追従をラインを通して感じること
3.潮をラインを通して感じること
4.ジグで探る場所を広範囲にする手段
5.潮が悪い中でも魚が口を使いそうなジグ操作

普通のジギングでもこれらの5つは常に意識して,体得しているのとしていないのでは釣果にかなり差が出ると思いますが,アカムツの場合はこれらがさらにシビアに感じることが出来ると思います.

特にちょっとむずかしいときのアカムツ.

とまぁ,アカムツ信仰が過ぎる感じで書いてしまいましたが,アカムツ釣りはそれほど難しい釣りではないと思います.
食ってくるときは適当な動きで誰にでも食ってくるので,潮にかなり敏感な魚だと思います.逆に,とことん食いが悪いときは食いが悪いです.潮に敏感なのはカンパチと似ていると思います.

腕の差がでるのはそんな食いが悪い時,気難しい時.
そんな中でもすべてをアジャストできれば釣れると思いますし,実際,アジャストしている人だけ連発するなんてことも多々あります.

なので,状況に臨機応変に対応してアジャストしていく能力も身につくと思います.


大物思考の方以外でも,例えば,錦江湾内の近海釣りからちょっと抜け出してみたいという人にもぴったりだと思います.
錦江湾内の釣りというと私のイメージでは私がカヤックでやっているような釣り.
マイクロジギングやら流行ってますが,錦江湾内で普通のスローピッチでやろうと思えば,ロッドはポセイドンなら1.5番〜4番,プロパゲート,ロジカルなら2番〜4番このあたりを使って,ジグが80g〜150gぐらいの釣りだと思います.ちょっと深場で200gぐらいでしょうか?
湾内にどれほどスローピッチを真面目にやっているアングラーが居るかは分かりませんが.タックルはこのままでいいので,少しだけ重いジグを買って気軽に中深海は挑戦できるのかなと思います.
具体的には200g〜300g,特殊な場合でも350gぐらいまでを揃えれば鹿児島のアカムツ釣りには対応できると思います.
リールもオシアジガーなら1500番,ソルティガなら20番でも出来ますし.オシアコンクエストの300番ぐらいでも出来なくはないです.

※深場の大物釣りとはまた違ったジャンルですので,考え方とかはある程度一致しますが,タックルは全然ちがってくるので,注意して下さい.あくまでアカムツをやるタックルを書いてます.

深いところを釣る場合は,ラインプレッシャーが非常に大きく,太いラインだと潮の影響をうけやすいです.中深海の場合は,必ずしも細いラインが食うということはないと個人的には思っていますが,細い糸のほうがやりやすいことが多いです.
細いと言っても1.2号ぐらいが標準で,潮に合わせて1号〜1.5号ぐらいで十分釣りが成立すると思います.
アカムツはPEラインが細ければ食う魚でもないと思います.

やったことない人,アカムツを10匹「狙って」釣れば,たぶん,また新しい扉が見えてくると思います.

なんか今の釣りにマンネリ感や行き詰まり感を感じている方は是非挑戦してみて下さい.

今のところ,本当のジギング好きに中深海を勧めてハマらなかった人は居ないので,本質的に楽しい釣りなんだろうなと思います.

でわ.


2018年1月8日月曜日

なぎさ丸で近海釣行.タチウオの猛攻に合う・・・

どうもです.
まただまだ去年の釣果が続きます.

12月下旬の話です.

この日は川内のなぎさ丸で近海釣行に出かけました.
中深海〜近海ハタ,青物狙いリレーです.

ちょっと時化る予報だったのですが,朝一はベタ凪.昼過ぎから悪くなる予報.
雨も降るかも?みたいな感じ.

朝一は中深海へ.
最近の沖の中深海はミニタチウオが跋扈しているようで,この日もかなりの群れが居ました.

朝一の1投目,ちょっといいサイズのタチウオがヒットしたんですが,切られました.
牙物はこれがあるから厄介ですね.

で,この日は本当にどこいってもタチウオタチウオタチウオ・・・・.
数千匹,いや数万匹いるんじゃねーか?ってぐらいどこに落としてもタチウオ.

タチウオは少し浮いた棚でヒットしているようなので,底から30cm以内をネチッコク探ったりしましたが,アカムツからの反応は無し.

しまいにはその底から30cmでタチウオが食う始末.

たぶんアカムツは居るとは思うのですが,ここまでタチウオが全層で高活性だとかわすのが難しいですね.

ちなみですがタチウオ,水深200mオーバーに対して150mでもヒットしますし,底ベタでもヒットします・・・つまり底から数十メートルに渡って分布しているようです・・・.

こういうときにアカムツをヒットさせられるのが本物だと思ってますが・・・.
結局この日はアカムツをヒットさせることは出来ませんでした.

ちょっと前にアカムツの給餌を観察させてもらった話を書きました.
https://kimamanitsuri.blogspot.jp/2017/12/blog-post_79.html

この状況から推察すると,アカムツが餌を捕るのは最後.
他の魚と競ったりすることは稀なので,タチウオが高活性の場合,ちょっと遠慮しているのかなとも思いました.タチウオも獰猛なフィッシュイーターですから,アカムツ自身がタチウオに捕食されるリスクもあると思います.

タチウオとアカムツは甑沖では一緒の場所で釣れることもあるので,まだ数が少なければ違うのかなと思いますが,今日のタチウオの活性と量は半端なかったです.

ということで,ちょっと浅場へ.
ベイトの反応がチラホラあるので,ちょっと飛ばし気味の誘いで早速ヒット.
ちょっと叩くなぁと思ったら正体はチダイでした.

プロパゲートBLXの506-5,ちょっとだけ使いみちに困っていましたが,どういう竿かちょっとだけ分かってきました.

次の流しもヒット.
正体は食べごろサイズの真鯛でした.

ヒュンヒュン飛ばして食ってくるので,イワシかアジがそういうのについている感じですね.これはこれでおもしろいです.

その後,ハタを求めて超ランガンしましたが,なかなか活性が低いのか,釣り方が悪いのか,ヒットさせることは出来ませんでした.

アジっぽい反応でアジも釣りました(笑.



最後ちょろっと中深海に戻りましたが,やはりタチウオラッシュ・・・・.
せめてタチウオのサイズがよかったらイイんですが.
最後はフォール中に上から100mぐらいの層でも当たってました.

どうにもならん!

でも難しい状況だから楽しめます.

今回もまた自分の腕の未熟さを痛感しました.
しかし,腕の未熟さを痛感するということはさらに上があるということなので,ポジティブに捉えるとのびしろがあるということです.
こんな年になっても自分の成長を感じれることってそんなに無いと思います.
釣りはいつまでたっても自分の成長を実感できるという意味で最高の趣味なのかもしれません.

釣果:タチウオ×5(すべてベルトサイズ),チダイ,真鯛,アジ・・・


上がチダイ,下がマダイ.

でわまた.




2018年1月5日金曜日

刺身のギラギラは鮮度の証じゃないって知ってた?

どうもです.

最近,初耳学という番組をたまに見ています.

林先生のドヤ顔知識の多さには感心させられます.

で,そんな初耳学な話を書いてみたいと思います.

たぶん,魚を自分で釣ってさばく人は見たことがあるんじゃないでしょうか?
刺身の断面のギラギラ.
私はしょっちゅう見ています.


スーパーで売ってるカツオなんかの断面もたまにギラギラしていたりします.

ギラギラという表現がなかなか難しいんですが,ちょうど透明のホログラムシートが貼られている感じといえばわかりやすいでしょうか?

見たことある人なら「あーあれか!」と思うと思いますが,普段魚を扱っていない人にはちょっと縁遠い話かも?

このギラギラが何なのか私は非常に気になっていましたが,明快な答えを知りませんでした.

で,ある日,私は,「このギラギラ.これが出るのは新鮮な証なんだよー.」と誰かから聞きました.
その時,「本当に?」と思った記憶があります.
なぜなら,氷で1週間ぐらい寝かせた魚でも刺身の表面はギラギラ光るからです.

逆に締めたて数分の魚を捌いてもギラギラすることはめったにないように思います.
といっても,私は基本魚は寝かせる派なので,締めたての魚をさばく機会がめったにありません!

ということで,このギラギラの正体について,調べてみたので,今のところの答えを書いておきます.

まず,最初にそれっぽいのを見つけたのはコープのホームページでした.
http://tochigi.coopnet.or.jp/product/qa/nikusakana/detail.html

上記ページから引用します.

Q:表面が緑色になっていた
A:鱗光現象です.「鱗光」は、文字通り鱗のように光る現象です。魚や肉などをよく切れる刃物でスライスすると、切断面の細胞に水分が残り、そこに光が当たってプリズムのように銀色や緑色、赤紫色に見えることがあります。光の屈折による現象で、鮮度不良や魚の病気などが原因ではありませんので、安心してお召し上がりください。
と書いてあります.とりあえず,鱗光現象という名前がついていることは分かりました.よく切れる刃物でスライスしないといけないということも.ただ,水分がプリズムの働きをしていろいろな色に見えるというのは私の感覚から言えば,どうも腑に落ちない.そんな感じでした.なぜなら締めたての魚ではギラギラが出にくいからです.


次に見つけたのがこんなページ.

https://www.nipponham.co.jp/customer/faq/safety.html

日本ハムのQandAですが,ここの説明がおそらく正解なのではないかと推察しています.
上記ページから引用します.

Q:ハムの断面が青緑色に光っています。大丈夫でしょうか。
A:このような現象は、お肉やカツオ、マグロ、ハムにしばしば見られ、燐光現象と呼ばれているものです。この現象については定説はなく、はっきり解明されていませんが、肉の繊維に直角にスライスした部分に見られます。鋭利な刃物で切ると、(ビリベルジンという)胆汁色素が染み出て、そこに光があたって反射し、発生するものでないかと言われています。お肉が傷んで発生しているものではありません。

ということで,燐光現象というのはコープのページと同じなのですが,それが現れる原因として胆汁色素による「反射」と書かれています.本当に反射なのかは疑問がありますが,少なくとも,痛みで発生するものではないということは理解できます.

肉の繊維に垂直に〜と書いてありますが,カサゴの煮付けを作ったりしてスジが離れたところが光ったりもするので,垂直にスライスする必要はないんじゃないかなぁと思ったりもしますが・・・.

いずれにしても「はっきり解明されていません」と書かれてあるのがツボりました.
身近に起こる現象でも良く分かってないことって多いですね.
だから面白いんだと思います.

ちなみに,ビリベルジンについて詳しく知りたい方はWikipediaをどうぞ.
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%93%E3%83%AA%E3%83%AB%E3%83%93%E3%83%B3


ということで,刺身のギラギラはほとんど鮮度ど関係ない,胆汁色素由来のものである. そして,そのギラギラは痛みで発生するわけではないので,普通に食べられる.ということです.また,新鮮な証ではないということでした.

ということで謎の雑学知識を本日は更新してみました.

でわ.


2018年1月3日水曜日

コスパ最強のスロージギングロッド教えます.

ジギング,特にスロージギングはカネがかかる!
これは多方面から寄せられた声です.

私も非常にお金がかかる釣りだなと感じでします.

でも,それだけ金をかけてでも楽しい中毒性がジギングにはあると個人的には思ってます.

参入障壁が厚い理由の一つに道具が高いということがあげられるかと思います.
特に・・・ロッドが高い!

正直ロッドはなんでも良いと私は思ってますが,そこそこちゃんとしたロッドではじめたほうが上達が早いのも確かだと思います.

スロージギング(スローピッチジャーク)のロッドでキングオブ王道なロッドといえば・・・エバーグリーンのスロージャーカーです.
王道過ぎて私は通過してないのですが,ほぼスロージャーカーのデッドコピーとも言える(と個人的には思っている)BEATのプロパゲートを愛用しています.
それでも高い・・・4万とか・・・そういう優しくない世界.

入門用で,結構ちゃんとまともなシャクリが出来ると評判なのはシマノのゲームタイプスローJ.実売で2万中頃から後半ぐらいの価格帯です.
持ってませんがシャクらせてもらった感じ,悪い竿ではないと思います.

で,もっともっとスロージギングをやるにあたってベーシックな作りになっていて,なおかつ安く,感度は上級モデルクラス・・・・で,なおかつ国産!という凄まじいロッドがあります.

個人的にはこの釣り,みんなに普及してほしいと思っているのですが,普通の人はハマるかハマらないかわからないものに大きな初期投資は難しいと思います.中途半端な竿で初めると,楽しさもわかりにくいと思います.やっぱりいい竿ではじめたほうがいいと思います.モノはいいもので始めたいけどできるだけ安く始めたい!そんな人にオススメできるロッドが・・・

オリムピックのプロトン.

http://www.olympic-co-ltd.jp/fishing/products/protone/ 
2番〜6番までラインナップがあります.

タチウオには2番3番,
アカムツや近海ジギングには2番3番,深いところで4番あたり.
カンパチ・マハタには4番5番6番あたりいかがでしょうか?

噂だけ聞いてて,いや流石にパチもんは・・・と思ってましたが,私もついに買ってみました!

買ったのは中深海用に2番です.カヤックからも使います.
柔らかい竿は殆ど持ってなかったので,どんなもんかなと.

2014年に発売されていて存在は知っていたのですが,禁忌を犯しすぎたのかなかなかどこの釣具屋にも置いてないです.まさにス◯ージャー◯ーのデッドコピー.
安く買える店なら2万前半〜2万中盤ぐらいの値段で買えると思います.
革命的な安さです.これでいて,トップからベリーまではトルザイトを使って,さらに無塗装ブランクなので十分な感度を確保しています.


で,Made in Japan・・・・.
なんでこんなに安くできるの?ってレベルで安いですね.
他のメーカーが利益をいかに上乗せしているか闇が見て取れます.
まぁ,値段で買うわけじゃないですからね.いいんですけど.

グリップ周りもチープな感じはほとんどありません.


写真で見ると,結構バットのブルーがキツイかなと思ってましたが,実物はベリー以降は無塗装なので,そんなに主張しすぎることもないです.
触った感じ,感度はビンビンです.バットジョイントですが,曲がりも悪くないと思います.ちゃんとグリップ部も曲がる設計になってますし.
もちろんワンピースのほうが綺麗で感度もイイと思いますが,プロトンでも十分な感度はあると思います.

実際,すでに何回か使ってますが,値段を考えると信じられないぐらいのパフォーマンスになっていると個人的には思います.

高級ロッドを1本買うならこのロッドが2〜3本買えてしまいます.
この釣り,なかなか1本のロッドでなんでもこなすというのが難しいので,複数本揃えているほうが戦えることが多いです.
複数本揃えるコストがそこまでかからないというのも魅力かなと.

ちなみにですが,海外産のプロトンEXというのもあります.
http://www.olympic-co-ltd.jp/fishing/products/protone-ex/
3番4番6番があります.
こちらは未購入なのですが,安いショップなら1万前半〜中盤ぐらいで売ってます.
もはや価格破壊に近いレベルです.
3本揃えておけば,カンパチ・マハタの200m,ジグが500gぐらいまでの釣りはだいたい対応できると思いますし,中深海なら〜400mぐらいまでは対応できると思います.
安い店なら3本揃えても4万未満だと思います・・・.すごい・・・.

ということで,スロージギング始めてみたいけど,安いロッドで本格的なロッドが無い!と思っていた方,どうでしょうか?



でわ.