2017年11月29日水曜日

自分のPE3号システムの限界強度測定 【ラインシステム強度論】

どうもです.PE3号の限界強度を考えます.
PEの号数と強度やラインシステム,ドラグ設定などについて考えることを【ラインシステム強度論」としてシリーズ化化したいと思います.
最近,漫然と思ったことを記事にしすぎなので,ちょっと整理します.

タグもとりあえず作っておきます.

PE3号は私がカンパチ・マハタ狙いの場合のメインラインとして使用している号数です.
メインであるので,まずはじめにやります.

※このシリーズではラインシステムの強度をしっかりと把握して,釣りたい魚,その大きさ,自分のファイトスタイルと合わせて,適切なラインをチョイス出来るようになるということを目的としています.

PE3号というと人によって全然イメージが違うように思います.
大物思考の方からは,「細すぎる」と言われることもあります.
また,細糸思考の方からは「太すぎる」と言われることもあります.

個人的にはディープエリアに限りますが,40kg〜50kgぐらいまでの大物狙いには細さと強さが一番バランスしているところかなと思っています.
それ以上の魚はまだ間近に見ていないので,未知です.

ここで言う「細すぎる」と「太すぎる」に隠れる意味はぜんぜん違うと思ってます.

まず,「細すぎる」につていは,PE3号では十分な強度が出ないので,強度的な意味で細すぎるということだと思います.また,「太すぎる」では,ジギングの場合,ジグを操るためにはPE3号ではラインの水切り抵抗が大きすぎるという意味で太すぎる.ということだと思います.

ラインは細くすれば,食いは良くなりますが,魚は取りにくくなります.
これは絶対的な真理であると思います.これを否定する釣り人はたぶん居ないと思います.
もちろん,あるシチュエーションにおいてはラインが太いほうが細い方を「食い」でも凌駕すると思いますが,そういうシチュエーションは限られていると思います.

さて,前置きが長くなりましたが,PE3号と向き合うにあたり,以下の点を明らかにする必要があると思っています.

・PE3号を使ったシステムの正確な強度の把握.
・リールの味付けの測定

リールを含めたトータルセッティングについてはこのシリーズの中でさらに書いていくつもりなので,今回はPE3号のシステムの強度についてあれやこれや書いていきたいと思います.

ということで,ようやく本題です.

・PE3号の表記の強度

 PE3号というのは基本的には50ポンドクラスのラインになると思います.
メーカー表記でMAXLbが40〜50Lbぐらいのことが多いです.
シマノのEX8はPE3号で60Lbクラスになっていて,表記だけで言えば,最強に近いです.
私が見ているメーカーの中でPE3号で一番弱い表記のもの(40Lb)から,一番高いもの(60Lb)と20Lbも開きがあることから,ただ単純にPE3号というだけでなく,PEラインの銘柄によって大きく強度が変わるということはまず認識したほうが良いと思います.
しかし,原糸が同じでも撚り方でこんなに強度が違うもんなんですね?と思ってしまいます.一説にはPEの号数には標準規定がなく,各メーカーバラバラにやっているので,Lb表記が号数の割に強いものは太いだけだ.という方がいらっしゃいますが,昔はそういうこともあったと思いますが,最近は同じ太さでLb表記の違うものが多々あるように思います.
すべてのラインをテストしたわけではないので,なんとも言えません.

表記の強度は表記の強度として頭に入れておくことは大事ですが,この記事では実際に自分のシステムの強度を測定して把握しておくことの重要性を訴えたいです.

・PE3号のシステム強度測定

ここからが本題です.
製品に書かれている表記の強度はあくまで表記の強度です.
ポンドクラスの表記では,その強さまでで100%破断することを「しか」保証していません.
国内で販売されている多くの製品がポンドクラスラインだと思います.
なので,MAX50Lb(約22.7kg)と書かれてあれば,22.7kgまでに切れさえすればOKだということです.なので,本当の強度がたとえ10kgでも50Lbと書けてしまいます.(そこまで劣悪な製品は稀ですが)

なので,最低の強度というのはどこのメーカーも保証していません.

DUELがアベレージ強度というのを出していますが,この算出方法をメーカーに問い合わせたところ,明確にこのアベレージ強度が何であるのか?という回答はいただけませんでした.なら書くなよ!と思った次第です.これもなんの評価にも値しません.

ということで,結局,本当のPEラインの強度がいくらなのか?知る人は限りなくゼロであると思います.

で,ここでは,PE3号システムの強度を実測してみたいと思います.
システムというのは要はPE3号+リーダーのことだと思って下さい.
PE3号にリーダーを結束したシステムの強度がいくらか?ということになります.
実際に自分のシステムで測ったことある人は殆ど居ないと思います.

ということで,測り方を説明します.
まずは自分のラインシステムを作ります.

私の場合はPRノットで結束しています.
PE側をラインブレイカーに巻きつけ,そして,リーダー側をスケールに結びつけます.

できるだけ水中の強度に近づけたいので,風呂に水を張ってこの中で引っ張ります.

スケールの目盛りを見ながら切れる荷重を読み取ります.

というステップで測定します.

※ノットが滑る場合,水の中でやったほうが強度が上がりますが,完璧なノットが組めていれば,水中でやってもやらなくてもほとんど強度は変わりません!ので,水の中でやるのがめんどくさい人は空気中でやってもOKだと思います!あくまで今回は理想的に海の中と近づけるために水中試験をやりました.

今回はジギングで使用しているメインのライン,サンラインのPEジガーULTの3号,結束はPRノット,リーダーはよつあみのFCアブソーバー50Lbで測定しました.
ラインは新品で巻いてから3ヶ月経ったものをリールから少し切り取って使っていますので,新品ではありません.

※ノットの方法や出来,メインラインの銘柄で大きく強度は変わると思いますので,これはあくまで,私のシステムの強度であるとご理解ください.

とりあえず3回測定した結果を示します.

・16.2kg
・15.8kg
・16.3kg

ということで,平均約16.1kgとなりました.
今回は時間の都合上,3回しか測定していませんが,これまで,いつも,使い終わった後のシステムなどすべて計測していて,一番低いときで12.5kgというのが1回ありました(おそらくノットのミスが原因だと思います).今回はわりと丁寧にノットを組んだので,3回の平均が16kgを超えてきましたが,これまでシステム強度を測定してきた経験から平均すると平均で15kgぐらいが私のPE3号システムの限界値であると今のところ結論づけています.
PRノットについては100%強度を出すバージョンではなく,少しだけ強度をおとしたバージョンにしてあります.そうでないと非常に高い確率で根掛かりしたときに高切れします・・・.

ちなみに,これまで測定してきたMAX値は19.2kgです.しかし,19kg台が出たのはこれっきりで,17kg台,18kg台はよく出ます.
しかし,上だけみていると足元を掬われます.重要なのは自分のラインシステムを如何に安定させるか,また,どれだけマージンがあるのか正確に把握することだと思います.
最低強度に着目するとPRノットに変えてから1度12.5kgが出たというだけで,使い終わったシステムの強度を測定するとほとんどが14kg台〜16kg台.なので,12kgは超安全圏,14kgは安全圏と判断しています.

※これらは1日使い終わったシステムを破棄する前に破断試験しているものです.
※1日使うと,少し劣化して下がるのだと思います.
※今回測定で16kgほどになりましたが,これは1日使う前の値です.

最近は使う前の強度測定をほとんどしていなかったので,1日使って強度が1kg〜2kgほど落ちるのかはまだ結論するにははやいと思います.(劣化はすると思いますが)

ちなみにですが,自分で改良したFGノットを昔は使っていて,そちらで測定すると,12kg台が関の山で13kg台が出ることはほとんど無く,11kg台で破断することも多かったです.FGノットはPRと比較すると,80%ほどしか強度が出ないので,だいたいそれらしい値になっていると思います.

大物を捕ることを念頭に置いた場合,自分のラインシステム(リールのドラグまで含めた)を正確に把握しておくことが,大きなアドバンテージになったりすると思いますので,まずは,自分のシステム強度を測定してみることをおすすめします.

ということで,今回は自分のPE3号システムの強度について書いてみました.
また,他の機会に他の号数や他のメーカーのラインでもやってみたいとおもいます.

限界が15kgだから15kgドラグを入れられるという話ではないので,リールのドラグセッティングを含めた話はまたこのラインシステム強度論の中で書いていけたらいいなと思います.

また,この記事を見て,めんどくさいけど,自分のシステムでも測ってみた!という人がいらっしゃれば,PEラインの銘柄,ノットの方法,リーダーの銘柄と測定結果をコメント欄,メールで送っていただければ勉強になります.

このシリーズでは更にリールのドラグ性能などについて言及していきます.

でわ.

最後に,ドラグチェッカーで測るという方法もありますが,誤差が大きいので,オススメはしません・・・.またPE3号ならメーター軽く振り切ります.
17.8kgで破断(フロロリーダーの結び目を適当にしていたら結び目からはち切れました)したときの,50Lbのフロロラインにつけていたドラグチェッカーがこれです.

完全に振り切ってます.
15kgのドラグチェッカー振り切るぐらいは強度を出せるようになっていたほうが良いと思います.





2017年11月27日月曜日

久しぶりに鹿児島湾口の中深海でアカムツジギング

どうもです.
なんとか週1の釣行記,スットクありで更新できています.

この日はひっさしぶりに錦江湾の湾口方面へ中深海ジギング+αへ行った釣行記を更新します.11月中旬の釣行記です.

本当は離島本面へ行く予定だったのですが,外海はあいにくの時化.
朝一だけ,ちょっと浅場をやりました.

1流し目から船中ヒットしてますが,私はなかなかヒットさせられません・・・.
でもこういうときにも色々と観察して,どういうシャクリにヒットしてるのか?勉強になります.
浅場でのネリゴ狙いでしたが,やはり鋭い強いジャークをしている人が釣っていました.

私にも3流し目ぐらいにヒットしたのですが,スレ・・・1ダッシュでバレました.
スレでかからないようにフロントに1フックのみのセッティングでやっていたんですが・・・.久しぶりにカンパチばらした気がします.こういうところでもまた勉強です.マダマダです.

今日は初心にかえってスピニングの釣りをやってみようと思いまして,朝からずっとスピニング.

120mぐらいでもスピニング使ってました.

底から50mぐらいあげるので,3枚潮の中やると,私のジグだけ変な方向へ飛んでいきます.そういうところもまた面白いですね.

なんとか120mラインからハガツオをヒット.
これでお土産ができたので一安心です.
4kgぐらいですね.

ここから佐多沖は時化だしたので,湾口方面へ退避.
中深海を攻めます.

潮が流れててくれたらいいんですけど・・・・.
現場について落として見ると・・・・.
上は0.3〜0.4ノットほど流れているようですが?下は?0.05ノットぐらいです.
完全に底潮停止の状態.
そのうち潮が行ってくれればいいんですが,今日はずーっと潮が止まったまま,なかなかに難しい状況となりました.20分ぐらい船を流してても100mも動かない感じです.

底潮停止の二枚潮なので,ちょっと水流変化もつかみにくいです.
なんかフォールで魚が追ってきている感じがしましたが,掛からず.
ここまではっきりフォール中の追尾が分かるのはタイとかメダイとかなんですが,上げのアクションで食わせきれナ方ということでしょう.

何回か流していると,コツンとアタリ.
アタリ方はアカムツっぽくないですが,当たったタナはアカムツっぽい・・・.
あんまり暴れないのがどうかなぁと思っていましたが,無事本命アカムツでした!

アカムツもちゃんと血抜きしたほうが美味いです.

その後,かなりランガンしてもらいますが,一向に潮は行きません.
ユメカサゴすら船中ほとんど当たってこないような状況.

私にユメカサゴが1本.超マイクロだったので,リリース.

なかなか厳しい時間が過ぎますが,常連さんがウミヘビ釣ったりして盛り上げてくれます(笑.そういえば,中深海でたまにウミヘビ釣れますが,なんという種なんでしょうね?ちょっと深いからスソウミヘビかなぁと思うのですが,こんど釣れたらよく観察してみたいと思います.

本当に難しい状況で,期待を裏切らないクロムツ釣りもやりましたが・・・.
まさかのクロムツに裏切られる結果となりました.

魚はたぶんたくさん居たと思います.
どんなジギングでもそうですが,魚は居るけど掛けきれないということは多々あり,中深海では特にそれが顕著なことが多いように思います.
まだまだ経験が足りないですね.

その後,さらにランガンしてもらって,新規ポイントの開拓へ(笑.
新しいポイントではチカメやら釣れてました.
私は,マトウダイ,ソコホウボウ,カイワリなんか釣れました.

終わってみれば,久しぶりのバラシもあり,中深海では思うように魚が出せず,あのときこのジグでこういうシャクリをしたらよかったんじゃないか?とか,もっとこう工夫したほうがよかったんじゃないか?などと反省点が多数出る釣行でした.
こういう釣行もあるから釣りは面白いです.


たまにはイージーな日があってもいいんじゃないかなぁと思ってるんですが,なかなか海は厳しいです.
色々考えることが多かったので,今後の釣行に活かせて行ければと思います.

釣果:ハガツオ,アカムツ,マトウダイ,カイワリ,ソコホウボウ,ユメカサゴ


でわ.




2017年11月24日金曜日

最優の遊漁船を選ぶために〜自分が船長になったつもりで考えてみる〜

最優の遊漁船.


なかなかに小難しいテーマとなりそうな気がします.

ジギングは近場の半日なら5000円,1日遊ぶなら,ちょっと遠出して10000円,離島遠征などで15000円〜20000円,もっと遠くへ遠征するなら30000〜40000円,あるいはそれ以上.と,とにかくお金のかかる趣味だと思います.

金払ってんだから釣らせろよ!


なんていうお客さんもいらっしゃるのもまぁうなずけるぐらいの金額かなと.
でも私は魚が釣れた釣れなかったはある意味どうでもいいと思ってます.
相手は「自然」です.昨日,10kgのカンパチが釣れたポイントは今日も釣れるとは限りません.反対に,昨日釣れなかったポイントで思わぬヒットがあるかもしれない.
それが釣り(特にジギング)だと思います.

釣果を安定させるということはなかなかに難しいことです.
一回釣れなかったからといってその遊漁船がダメな遊漁船かどうか,判断するには足りないと思います.
また,逆もしかりで,一回,二回のって釣れたから良い遊漁船だ!というわけにもならないと個人的には思ってます.

ということで,最優の遊漁船を選ぶポイント?を自分が船長になたつもりで,自分なりに考えてみたので,あくまで参考いただければ幸いです.

どのような遊漁船が最優なのかは人によって変わってくると思いますので,しつこいようですが,あくまで私にとっての基準であると思って下さい.

また,遊漁船は乗らなければ真価がわからないと思うので,乗ったことない遊漁船を前評判やネットの噂だけでダメと決めつけるのはよくないことだと思います.

一回釣れなかったからと言って避難するのはよくないと申し上げましたが, 一応,遊漁船というのは「職業」ですから,遊漁船の船長とは「魚を釣り人に釣らせるプロフェッショナルでなければならない」と私は考えています.

このブログをご覧頂いている方のほとんどはお仕事をされていると思いますが,やっぱり,なんの仕事でもプロフェッショナルであれ.と個人的には思ってます.

ということで,最優の遊漁船を選ぶ=自分なりのプロフェッショナルの基準を満たしているか?ということになると思います.

お客様は神様だ!なんて私は思いませんが,すくなくともアングラーは遊漁船を選ぶ権利は我々アングラーにあるということは分かっておくべきで,飲食店なんかと同じで,自分が決めてその店を選ぶのだから,選ぶ側としていいものを見極める眼を持っておきたいと思っています.
とはいえ,選びたい遊漁船が無くなってしまうという未来は避けたいものです.
鹿児島には以下に書くような私にとっての最優の遊漁船は少ないですが,乗りたい船があるだけありがたいと思います.

ということで,前置きが長くなりましたが,書いていきたいと思います.

ちなみに,本記事は筆者の勝手な基準によるもので,地域色もあるかと思いますため,あまり真に受けないで下さい.

1.独自にポイント開拓をしている

これは大きなポイントです.プロフェッショナルとは常に現状に満足しないものだと思ってます.
ジギング船歴が20年を超えるようなベテランでも未だに新規開拓をやっている船があります.
いくら海は広いと言えど,船は港につながれていて,動ける範囲が決まっています.
有限です.有限とは言え,とてもとてもポイントを開拓するには長い年月がかかります.
それに数少ない決まったポイントだけでは状況が難しい時にローテーションが効きませんし,根魚のような瀬に居つく魚は釣り尽くしてしまったら瀬が枯れてしまいます.ポイントは多いに越したことはないのです.
ポイント開拓には船を動かすだけで経費がかかります.なので,船長一人で遠くまでポイント開拓に行ってる船はかなり少ないです. ですが,間違いなくそういう船は居ます.
 そして,そういう船は「一流」だと思います.ポイントを適切に開拓するにはやる気以外にも自分の釣りのスキル,計器類を見るスキル,潮を読むスキル,色んなスキルが有ると思います.お客さんが開拓しましょうと言えば開拓してくれる船はいわば「1.2流」(二流とはまで言いません),ポイント開拓を自分でしないとか,仲良くもない他の船に近寄っていったりする船は「三流以下」だと私は思います.悪質な船はスパイを有名な船に送り込んでポイントの情報を盗んでいったりします.鹿児島にもそういう船居ます.

ポイントを盗んでいる釣り人の顔まで分かってます.
ま,私は具体的なことはなにも言いませんが,バレてますよ気をつけて下さい.
もし,自分の乗っている遊漁船が,とくに仲の良い遊漁船同士とかでない限り,理由なく,他の船に近づいていったときは「三流以下の船」と思ってOKだと私は思ってますので,あまり良くわからない初心者の方で三流以下の船にノリたくないと思われる方は参考にして下さい.

2.ランガンする

三流以下の遊漁船は一箇所のポイントを1日中打つ傾向にあります.
ある程度の大きさのポイントでどこに魚が集まっているか不明の場合は数流し,多くて5流し〜6流しぐらいまではすることがあると思いますが,基本的に1つのポイントで粘るということをジギングの場合やりません.
理由は,魚がスレること,根魚などの枯渇に対する配慮です.
カンパチなんかは1流し〜3流しぐらいで結構早くスレます.なので,基本的にその瀬についているカンパチは新しい群れが回遊してくるまで釣れなくなります.
また,根魚はピンポイントの釣りになるので,流し返しても居れば食うことも多いです.
よく当たるからといって何回も同じポイントを流し返すと,本当にその瀬の根魚が枯渇します.
そうやって枯れた瀬は鹿児島でもいくつも存在します.
良識ある漁師さんや遊漁船はそのあたり分かっていますので,基本的には一日の間ポイントをいくつも変えて船を流します.
一箇所をずーっと探っている船に乗ってしまったら,「三流以下の船」に乗ってしまったと思っていいと個人的には思います.

基本的に上記の2点をやる遊漁船というだけでもかなり絞られてくると思います.

もう少し続きます.


3.根拠を持った流し,適切流し方ができる

一般の方は遊漁船の船長っていうのは船長やってるぐらいだから海に詳しいプロフェッショナルだ.と思っている人も多いかもしれません.私はそうは思いません.
もちろん,その船の安全を管理する責任者としてどんな船長にでも払うべき敬意はあります.
しかし,魚を釣らせるということに関していえば,全然ダメダメな船長は実際に見てきましたし,他にもたくさん居ると思ってます.
魚を釣らせる船長はポイントの選択にしっかりした根拠を持っています.もしくは長年の実績から得られる経験を持っています.

ひたすら,「ただなんとなく,ここから船を流してみたら釣れるかもしれない 」
なんて漫然と釣りをさせている船長.はっきりいって三流だと思います.

もちろん,一流の船長は考えが凝り固まることを避けるために,たまに思いもよらない場所を流したりします.しかし,それはあくまで確認や開拓といった意味合いが強く,ただ漫然と適当に流している船とはレベルが違います.

ショアからの釣りでもそうですが,やはり魚のいる場所というのは決まっています.
決まっているからこそ,魚のいる場所に船を持っていかないとなかなか釣れないと思います.
Lowrance魚探の創業者は99%の魚は1%の水に集まると言いました.
まさにその通りで,海の状況に応じて根拠を持ってポイントを選択できる船長というのがやはり一流だと私は思います.

あとは,適切な流しです.
これもできない船長は多いです.
昔,船の流し方3種類についての記事を書きました.

ドテラ流し,スパンカーの流し釣り,パラシュートアンカー,シーアンカー釣りについてです.
https://kimamanitsuri.blogspot.jp/2015/12/vs-vs.html

私の現在のホーム鹿児島は,水深が深いポイントもあり,さらには南の方に黒潮もあり,いろんなファクターが重なって,複雑な潮流を生みます.
これは横方向だけではなく,海の縦方向にも同じことが起こっていて,いわゆる2枚潮,3枚潮といって層ごとに流れの変わります.

そうした状態で適切にポイントにジグを届けられる船長は本当に少ないです.
究極的な話をすれば,ちゃんとジグがポイントに入ってるかなんて確かめようは無いのですが,それはレベルが高い人の話であって,そういう議論すらできないレベルの船は居ます.

スパンカーをつけてスパンカーを張っているからスパンカー釣りではないんです.

ラインを立てることが絶対正義だとは思いませんが,ラインを立てきれない船長は本当に多いです.船の性能以前にです.
二枚潮,三枚潮ではスパンカーを張って,船を風に立てて,微速前進を入れるだけではラインは立ちません.このことを理解していない船長すら居ます.

個人的には,船の流し方で一番難しいのは二枚潮,三枚潮でラインをしっかり立てることだと思います.そういう,一番難易度の高いスキルを持っていれば,状況に応じてラインを斜めにしたり,あるいはドテラ流しやシーアンカー釣りなど,自在な釣り方ができると思ってます.


4.最低限の計器類を備えていて,ちゃんと使えている

個人的には,よっぽど自然を読むことに長けている船長でないかぎり,計器類をつかって魚を探していくという作業がちゃんと魚を釣らせるには必要なことだと思っています.

また,魚を釣らせる気のある船長は計器が大事であることは分かっていると思います.
なので,ちゃんと計器を使えるかどうかというのは大事だと個人的には思ってます.

また,魚探についても,そこに映し出されている情報をきちんと読み取れる船長は案外少ないと思ってます.
サーモクラインをベイトと混同している船長や,プランクトンのノイズを魚群と思っている船長も居ます.
なかなか魚探を見ない方にはそれらの判別は難しいのかもしれませんが,そういう魚探の見方もわからない船長の船には乗りたいとは思いません.


とまぁ,こんな感じであると思います.
基本的にこの4点が出来ている船長で人格的に問題がある船長と言うのはまず居ないと思うので,やる気があるとか,ちゃんとお客さんの事を考えているとか,安全面に配慮しているとかそういう一番の基礎の部分は省きました.

で,最後に,ここまで色々書いてきたのですが,いい遊漁船に乗ることだけが上達の近道というわけでもないと思ってます.
色んな船に乗ってみて,色んな経験を積むということもアングラーとして腕を磨く一つの方法かなと思いますので,色々考えずに,乗りたい船に乗るというのも大事かもしれません.

でわ.


2017年11月22日水曜日

Garmin魚探 ソナーレコーディングの活用法 homeport連携

どうもです.
また魚探ネタ.
果たして,私のブログ読者の方にGarminユーザーの方が何人いらっしゃるか疑問ですが,数人は知り合いが見てくれていることを期待します.

また,魚探選びで困っている,Garmin魚探はどんなことができるのか?
そういうことを知りたい人向けの記事でもあります.

ちなみに,GarminだけをヨイショするのはよくないのでLOWRANCEのために言っておきますが,LOWRANCEでも同様のことは別売りのソフトウェアを使えば出来ます.
ソフトウェアの出来は有料だけあってLOWRANCEのほうが数倍上です.
国内魚探もレコーディングできるものはありますが,民生レベルでPCに移してポイント編集などが出来るソフトウェアがあるとは聞いたことがありません.(あるかもしれませんが

ということで,前置きが長くなりましたが,今日のネタはソナーレコーディング機能について.

そもそもソナーレコーディング機能とは?
名前のとおりでして,魚探を記録する機能です.
LOWRANCEも,Garminでもレコーディングは可能です.

SideVu,ClearVu,通常魚探それぞれ録画することができます.

録画といっても画像としてレコーディングするわけではなく,生データを保存しています.

そのレコーディングデータはhomeportというGarmin製のアプリケーションで読み取ることが出来ます.そして,後からガラーゲインや感度を調整することも出来ます.

で,このレコーディングデータをどういう風に活用するのか?というのが今回のテーマになります.

1.レコーディングするには?

レコーディングを開始するには, レコーディングしたいソナー画面のメニューでレコーディングをスタートする必要があります.

SideVuをレコーディングするのか,通常魚探をレコーディングするのか?ClearVuをレコーディングするのか?それぞれで異なります.
個人的にはとりあえず,通常魚探をレコーディングしておくことをオススメします.
レコーディングは停止しなくても電源を切れば自動的に保存されていますが,レコーディングを中止したいときは同じメニュー画面から,レコーディングをストップする必要があります.
最初の写真と比べて貰えれば分かりますが,Record Sonarだったところが,レコーディング中はStop Recordingに変わります.

また,レコーディングしている画面にはRECのマークが出るので,レコーディング中ということは画面を見ればすぐに分かります.
こんな感じでRECマークとRECの文字が出ている画面は録画中ということになります.

レコーディングは1日中レコーディングしていてもいいですし,ちょこちょこ場面場面で区切ってレコーディングしても良いと思います.

ちなみにファイルサイズですが攻める水深などにもよるかと思いますが,概ね,1時間あたり80MB〜120MBぐらいに収まるように思います.なので,SDカードには十分な容量を確保しておいて下さい.

2.レコーディングデータをhomeportで読み込むには?

レコーディングしたデータをパソコンで見るにはGarmin製のアプリケーションHomeportを使います.無料です.

ダウンロードはこちらから
https://buy.garmin.com/en-US/US/p/64242

homeportの更新は2015年に止まっています・・・.
色々欲しい機能あるからアップデートしてくれないかなぁと思っていますがとりあえず,現状でも使えます.無料なんだからごちゃごちゃ言うなって感じかもしれませんが.

ちなみにMacOSでもWindowsでも使えます.
私はMacOSなので,Windowsの人と若干画面が違うと思いますが基本操作は同じです.
Windows版も仮想環境下で動かしてみましたが,Mac版より動作が軽くて出来が良いようです.

インストールはほぼ開くだけなので,ここでは割愛します.
Homeportは英語ですが,中学までの英語知識で問題なく使えると思います.

ということで,読み込みについて説明していきます.

まず,レコーディングされたレコーディングデータはSDカードのSoner_Recordingフォルダの中にあります.拡張子は.RSDというデータになります.
Homeportを立ち上げて,SDカードを挿入すると,homeportのデバイス画面にSDカードとその中身が表示されます.
こんな感じです.
Sonar001とか書いてあるのがレーディングしたソナーデータになります.

レコーディングデータはSDカードからも読み込めますが,パソコン本体に移すことも出来ます.バックアップという意味でも,私は本体に移してから使用しています.
本体への移し方は,On My ComputerのMy Collection下に新規Listを作ってからそこに移すと良いと思います.私の場合は,行った釣行日毎にListを作って管理しています.

読み込むにはレコーディングデータをダブルクリックしてPlayを押せばOKです.

みせてもほぼ差し支えないような場面を出しています.
ソナーレコーディングデータに含まれている航跡とソナー画面が読み込まれます.

読み込むとこんな感じになります.右側に表示されているのがレコーディングしたデータ.
左側が航跡と地図で,オレンジ色になっているところは,今,右のソナー画面で表示しているところになります.

このあたりは文章で説明するより実際に使ってもらえると,すぐにわかると思います.

ちなみに,魚探画面の色合いを変えたければ,歯車マークのところから好きなカラースキームを選ぶことが出来ます.
私はBlueDayかBlueNightを良く使ってます.
最近はほぼBlueNight一択でしょうか.

カラースキームはどれがいいかは好みなので,自分の見やすいやつをみつけるのが大事だと思います.

また,カラーゲインやゲインを調整したければ歯車マークのところから出来ます.
私は魚を見つけるときはわりと濃いめでやってることがおおいですが,底質判定などはカラーゲインを抑えてやると見やすいと思います.

3.レコーディングデータの活用法色々

さて,レコーディングデータが読み込まれたら,▶の再生ボタンで再生することが出来ます.また,再生スピードもx1からx10まで選べます.
基本的にx10でいいと思います.

レコーディングしていて,ここのポイント,マーク打ち忘れたな?
ポイントがあったとしますと,
フラッグマークを選択して,魚探画面をクリックすることで,マークを打つことが出来ます.
※このマークを魚探に転送する方法は後ほど述べます.
また,マークの種類を変えたり,名前を変えたりすることもできます.
で,上の画像では,根の付け根と思われるちょっとベイトが溜まっている潮上にポイントマークを打ってみました.
左側の地図にもその場所が即座に反映されます.
このように,なかなか釣りをしている最中には忙しくてポイントをうつことができなかった場合にあとから編集できるという利点があります.

また,右側のレコーディング画面はあくまで魚探の画面なので,横の長さと実際の距離は一致しません.つまり,早く走っているときと,遅く走っているときで縮尺が異なってくるんです.

慣れてくると感覚のズレはなくなってきますが,なれないうちはわりとズレます.
そこで,物差し機能を使って,距離や高さを測ることが出来ます.
こんな感じです.
ここの場合,13mを2分46秒もかけて流れたということになります・・・.
そうです.この場所は全然潮が行ってなかったんですねぇ.
あとから,どれぐらいの潮流だったっけ?という場合も,距離を測って,時間でわればだいたいの船の流れるスピードが分かって,釣れた時の潮の速さを思い出すことが出来ます.
潮向きは地図上の航跡で分かりますし.

ということで,前回更新したブログでハタが釣れたポイントを今回,紹介してみたいと思います.

場所はなるべくバレないようにしていますが,分かってしまった人もコメント欄でのポイント公開は控えていただければ幸いです.

これです.
上が200kHz,下が50KHzの魚探になります.
一旦通り過ぎて,潮上から流し返します.
こんな感じで,海底にポツンと現れる小さなハンプ.
こういうところに大型のハタは居たりするものです.
深場に落ちるハタは難しいかもしれませんが,他の大型ハタの期待も少しあります.
で,ここ,だいたいの場所は釣ってる時にマークを打ってるんですが,精密にマークを打っておきたいと思います.なので,ここを例にして,Homeportで編集したポイントマークを魚探に転送するデモをやりたいとおもいます.

とりあえず,フラッグで,瀬のてっぺんと瀬のキワにマークを打ちます.
瀬のてっぺんをhouki,キワをhouki2と名前つけました.
ちなみに,この先のレコーディングデータ,実際に釣れたところの魚探画面を次にお見せするのですが,ここで,homeportの面白い機能が明らかになります.

少しスクロールすると,houki2という根のキワに打ったはずのフラッグが右側に出てきてます.
Homeportは魚探画面にマークを打った場所と近い場所がまた魚探画面に出てきた時に,自動で追従してくれるんです.
ちょっとこの機能については説明が難しいので,実際使って見られるとわかると思います.
判定基準は分かりませんが半径5mぐらい以内に入ると表示するような気がします.

ということで,ほぼ完璧に瀬を通るように流せていることがこれでわかると思います.
ちなみにですが,この瀬はモノサシツールで測ると,横幅が25m,高さが6mほどです.
そう考えると大きいような・・・小さいような・・・・.
でもこういう小場所を見つけることが非常に大事だと個人的には思ってます.
こうやってポイントを編集していると,Homeport左側に上のようなListが出てきます.
これを魚探に移すという作業について次に説明します.


4.Homeportで編集したポイントをGarmin本体へエクスポートする

homeportで編集したポイントを魚探に移す説明をします.
ここの操作は誤ると現在の魚探に入れているポイントがすべて消失するので自己責任で行って下さい.

まず,魚探に移したいポイントデータを選択します.
複数選択可能です.

ポイントデータが選択できたら,
Send Listを押します.
このとき,SDカードを挿して,きちんとHomeportで認識されていることが必要です.

そうするとこんな感じの画面が出てきます.
ADMファイルというのはポイントデータなどを格納するファイル形式です.
で,Select your Garmin GPS deviceにちゃんと自分の魚探が表示されていることを確認します.

で,今新しく,送りたいポイントデータをまとめたADMファイルファイルを作るので,下のCreate a new ADM fileを選んで,適当に名前をつけます.今回はtestと名前をつけています.

下のSelect what you would like to send は送りたい項目を選んでくだいさ.ということなので,今回はWaypoints and 〜を選びます.

これでSendを押します.
 Transfer Completeで転送完了です.

転送後,自分のSDカード内にここで送ったADMファイルが出来ているか確認して下さい.
今回の場合はtest.ADMになります.
User Data内に格納してあるはずです.
そうしましたら,一旦SDカードを取り出して,魚探の方へ行きます.
魚探の電源を入れて,立ち上がっている状態にしてからSDカードを挿入すると,次のような画面が出ます.

 ここで,Manage User Dataを選択すると
こんな感じの画面になって,魚探とSDカードのデータのやり取りが出来るようになります.
ここではカードからデータを読み取って,今ある魚探のデータに付け加えるので,Marge from Cardを選びます.File TypeはADMにしておいて下さい.


そうすると,どのADMデータをマージするか聞いてきますので,さっき作ったtest.admを選択します.
すぐに転送が始まります.
電源とかを落とさないように気をつけて下さい.

これで転送完了です.



実際に見てみましょう.
 こんな感じです.houkiとhouki2があります.
0495とか0493とかは私が釣り中に打ったマークになります.
このHOUKIとHOUKI2は高さにして6mの差があるのですが,QuickDrawConourを持ってしても,そういう地形図表示にはなりません.

QuickDrawContourは0.3m毎の等深線!とよくコマーシャルされていますが,正確には〜50mまでは0.3m毎,50m〜100mは1m毎になります.100m〜200mは2m毎,200m〜は5m毎になります.
細かい地形変化にはやはりポイントマークが必須だと思います.
ポイントマークの打ち方なんかも今後記事にしていけたらと思っています.

そうしたなかでQuickDrawによる地形図はもっと広い,数百メートル単位でのその日魚が集まりやすいであろう場所を探すのに有効であると感じています.

という感じで,今日は長くなりましたが,ソナーレコーディングとhomeportの連携について書いてみました.

homeportの活用法はこの記事に書いたことだけではありません.
例えば,あとからカラーゲインやゲインを調整できることを利用した活用法などもあります.
おいおい記事にしていけたらと思っています.

参考になれば幸いです.

ここからは余談です.
そういえば,今週末はブラックフライデーですね.
日本でお得というより,海外通販的にお得だったりする気がします.

※Garmin魚探の個人輸入に興味ある方がいらっしゃれば相談のります.LINE@かメール,Facebookなどからコンタクト下さい.
完全に自己責任ですが,国内で買うよりはかなり安いですよ.
国内で買いたいキモチは当然自国愛的な意味からありますが,金儲けしか考えていないようなところから買う気にはなりません.

この前は友人が紹介したセールでEchomapCharp 72sv +GT52HWのセットを500ドル(日本価格16万のセットです)で買ってました.私も誤植かと思ってたらマジだったぽいです.ま,それはかなり特殊な例なので,そこまで安く買えることはまず無いです.
国内のGarminは対してアフターも良くないとも聞きます(これは知り合いからのタレコミです.
小売店がスペック間違って記載していたり,問い合わせても返信が無かったり,個人的にはあんまり信用できません・・・.


2017年11月20日月曜日

カヤックでジギング!外洋リベンジ!成功か?あのハタとヒラマサ・・・etc

どうもです.

この日は珍しく外洋が凪とのことで,カヤック行ってきました.
11月上旬の釣行記になります.

ここ最近ハマっている海域.


普段のカヤック釣りでは行く海域をバラつかせて,同じ海域は半年に1回.
多くても3ヶ月に1回ぐらいしか行かないのですが,同じ海域に足繁く通ってちゃんとポイントを把握し,シーズナルパターンを掴むということも大事かなと思います.

ただ,同じ出艇場所でも出艇毎に同じポイントしか打たないのは問題で,できれば,常に開拓精神を持ってやっていきたいと思ってます.

で,今回は,昼前までちょっと吹く予報,昼からは風3m未満のベタ凪.
とのことだったので,お昼ちょっとまえぐらいに到着して出艇しました.
釣りができる時間は4時間〜5時間といった感じ.

大潮のこの場所は流れが早くなることも多く,潮波も立つことから,潮波の立たないエリアに的を絞って釣行です.

※いくつかまえの記事で大型にヤラれたのは潮波が立つエリアなので,小潮でよっぽど凪ではないと入れません.

かるーく腕ならしにアカハタと遊んでもらおうと出艇場所近くをうろちょろしてジギングをやりますが・・・・無反応.
アカハタ鉄板ポイントもダメ.

水温を見ると,ここ一週間ぐらいで2度ほど下がっています.
どうやら冷たい水海が入ってきたようですね.

鹿児島の外洋は本土側とはいえ,黒潮とその分流の影響を受けて,冷たい水塊や温かい水塊が定期的に入れ替わることがあります.

だいたい冷たい潮がいきなり入った場合,活性が下がることが多いです.
魚は人間と違って自分で体温をコントロールできない変温動物なので,水温の変化=体温の変化となります.魚にとっての1度の水温変化は人間の感覚に換算すると10度の変化に等しい.というような記事を見たことがあります.一応,大学の人が言っていたんですが,嘘かマコトかは分かりません.

まぁ,とにかく,水温が急激に下がることは居心地が悪くなるわけです.
下がったまま安定してくると,慣れてくるのか活性もよくなる傾向にあると思います.
 「変化」がダメなのであって,水温自体は十分に温かいです.

さて,話が逸れました.
この日は浅場にあれだけいたベイトが忽然と姿を消していたことからも,浅いところで何かよくないことがあるんだろうなぁと推察しました.

しかし,浅場の開拓も進めたかったので,ランガンしていると,サイドビューに面白そうなものが写ったので行ってみたら・・・・20mから9mまで駆け上がる瀬でした.
瀬の大きさは15m四方ぐらい.四方が絶壁のように落ちています.
ここ,いいタイミングで入ったら絶対面白い!と思いましたが,今回は潮も無くノーヒット.
この日は透明度も抜群によくて,瀬のトップがカヤックから見えていました.
なかなか幽玄な雰囲気がありました.

で,なかなか潮も流れません.
あちこち走り回ってみますが,全くと言ってよいほどまともな反応がアリません.
実績のポイントでつまみ食い・・・と思ったらヒットしますが即バレ.が2回.
喰いが浅いようです.ある程度やりとりしてバレるのはやりとりがまずいということもあるかもしれませんが,かかって即バレは掛かりどころが悪かったと諦めることも大事だと思います.もちろんフックセッティングやジグのアクションを疑うことは大事ですが.
ちなみに相手はおそらくオジサンです(笑.

2時間半ほど浅場で粘りましたが,これは見切ったほうが良いだろうと思って深場を開拓に.
QuickDrawContourで常に地形図を記録しているのでまだ走ったこと無い場所は一目瞭然です.
とりあえず,適当に走ってみます.
サイドビューと魚探,地図のモードで走っていると・・・.
何やらアヤシイモヤ.
その周辺を探索すると,等深線図には乗ってない瀬がありました.
水路協会発表の1m毎の等深線図がよく出回っていますが,半分は当てになりますが,乗ってない小さな瀬も沢山有るので,そういう瀬を見つけるのが楽しいですね.

ここはベイトも付いていて,ちょっとだけ雰囲気あります.
ぐるぐるまわってベイトの位置を確認し,地形を確認し,流します・・・.が食ってきません.
潮がタルいからでしょうか?
もうすぐ潮どまりのタイミングなので,いいポイントだと思うのですが.
とりあえず,数流しして反応なし.
見切ってさらに開拓します.

そういえば,前走ってた時にサイドビューに面白そうなところが写ったなとおもってその周辺へ.ちょっとだけ深場です.

その周辺を走っているとサイドビューからアヤシイ場所っぽい雰囲気がムンムン伝わってきます.
このあたりに何かあるかな?という場所でポコンとトンガリ山状の瀬が出現.
瀬の大きさは幅25m,高さ6mほどです.
ココやろ.と思ってマークを打って,潮上から瀬のキワを通るように流します.
ちなみにベイトの反応は薄いので,底物狙いです.

着底後,早巻きを入れずにじっくり誘います.
底から3巻き上げてフォールさせようとしたところでジグが停止!
あわせを入れると,ずっしりした感じの首振り.
お.本命?と思ってゴリ巻き.ドラグは1mmも出ないので,大したサイズではないですが,サイズのわりに巻が重めです.
こういう重い感じなのは,スレか,もしくは口の大きい魚,投影面積の大きい魚です.
例えばハタ類,マトウダイ,エビスダイなど・・・.

で,上がってきたのはホウキハタ!

サイズは4kg弱の大したサイズではないですが,今日初めての魚がこいつだったのでかなり嬉しかったです.やっぱり狙って落として食わせる.これが成立した時の喜びはひとしおですね.

格好いいです.

鍋の季節に良い魚.

ハタは英語でGrouper(グルーパー)というように,複数匹で群れる傾向にあります.
単体で行動していることは少ないように思います.なので,この瀬にはあと何匹かホウキハタが居る可能性が非常に高いです.

他のハタもそうですが,キジハタならキジハタで群れている瀬があり,ベイトにつかないタイプのオオモンハタはオオモンハタで,アザハタはアザハタで,マハタはマハタで・・・クエはクエで・・・それぞれ縄張りを持って,自分たちの瀬を持っている傾向にあると思ってます.

1匹釣れたからもう1匹釣りたい.という感情はもうかなり昔に湧かなくなりました.

ハタの特性から,もう1流ししたらまたハタが釣れるかもしれないけど,1匹釣らせてもらったので,このポイントこの1流しで後にすることにしました.大きい瀬ならいざしらず,25m程度の瀬です.数も限られているはずです.

で,移動.

今日はこのハタ1匹で十分に満足したので,もうあがろうかな?と思いましたが,せっかく出てきているので,また行ったこと無いポイントを探しに行くことに.

次のポイントも等深線では瀬があるようなところではないですが,数個,瀬が連なっているような場所を発見しました.サイドビュー恐るべしです.


ここはベイトの反応も結構出ていて,青物も付いてそうな反応がチラホラ.
感覚的にこういう反応はヒラスなことが多いです.

1流し目・・・本命の反応に入れる前にキワを流してみます.
着底ヒットですが,小さい・・・・.\
正体はオジサン.

着底ヒットはしょうがないということで,本命ポイントを流し返します.

青物狙いのジャークで根切り10回からのしゃくりあげ,フォールも織り交ぜながら・・・.
底から合計で20回ほど巻いたレンジでフォールしないジグ停止するアタリ.
あわせてから数巻きはスイスイあがってきましたが,一回首を振られたタイミングでどうやらボディにもハリがかりしてしまったらしくずしり重い引きに・・・.そのあとの首振りで口にかかっていたハリがはずれてスレがかりに・・・・.
スレがかりになった途端に走り出します.
たいしたことないサイズでもスレがかりを止めるのはなかなかに難しいです.
15mほど出され,底付近の攻防.
なんとか制して,上がってきますが,あがってくるときもスレなので重い重い・・・.
口にかかってたら10kg級の重さなのに・・・.
スレならあがってきたのはこのサイズ.

3kgちょっとのヒラゴでした.まだまだ痩せてますね.
それでもスレだったせいもあり引いてくれて楽しかったです.
ヒラマサの痩せてる時の一瞬のスピードはカンパチ並に感じます.走りがカンパチほど持続しないですが,楽しいターゲットですね.

ハタもヒラゴも釣れてもうあがろう・・・と思って出艇場所へカヤックを向け走っていると,途中でこれまた良さげが瀬を発見.
1流しだけやってみると,良型のイラが釣れました.

イラ,煮付けにすると結構美味いんですよね.
全く癖のない白身です.
ちなみに,沖縄の高級魚,シロクラベラ(マクブ)もこのイラ属に属する魚です. 
内蔵も飛び出ていたのでキープしました.

ということで,流石にもうこれ以上釣っても食いきれないので,はやあがりです.

狙いのサイズではないですが,狙った魚が釣れて,非常に楽しかった釣行になりました.
また,この海域の深場のほう(といってもカヤックにとっての深場ですが・・・)には等深線に乗ってない小さな瀬が沢山ありそうだなということも分かりました.
まだまだこれから開拓しがいのある海域だということが分かり,またワクワクできそうです.



釣果:ホウキハタ,ヒラゴ,オジサン,イラ

でわ.

次回予告:Garmin魚探 ソナーレコーディングの活用法 今日更新した記事内の海底地形も出します.


2017年11月17日金曜日

ショアジギング,プラッギング用大物ロッドのビルドと破壊

本来なら記事にしないような内容で,内容もほぼ無い記事です.
すみません.

どうもです.
色々実験したいことがあって,ショアからの大物ロッドを暇な時間を見つけてはコツコツビルドしました.

試し組みなので,スレッド巻は少々雑ではありますが,固定はしっかりやったつもりです.

完成後・・・負荷試験.
いきなり高負荷は怖いので,1kgから徐々に上げていく感じ.
基本的にこいつは200g前後のルアーまで背負える設計のブランクなので,ドラグ設定値で言えば,無理な角度ではない限り10kgはクリアして欲しいところ・・・.

結果・・・・10kgドラグで破壊しました.




かなり竿も寝かせた状態で,普通のロッドよりガイドは密に設置してあるはずだったのに・・・.

まぁ,こういうトライ&エラーの先にイイものは出来ていくんだろうと思います.
今回はベリー部分のつなぎで折れている感じで,まぁ,欠陥ブランクだったかもしれません.
もともと破断強度に関しては評判の良いメーカーでは無かったので,こんなもんかと身をもって体験した次第です.

ブランクメーカーは敢えて公表しません.
わかっちゃった方がいらっしゃってもコメント欄では伏せていただけると助かります.

なぜ記事にしたのか?・・・今年の1月1日に更新した,今年の目標というブログ記事を覚えていてくれている人はピンと来ていらっしゃるかもしれません・・・.

アンダーグラウンドでちょこちょこ動いていますので,もうしばらくお待ち下さい.
別に待ってる人が居るとは思ってませんが.

それでわ.


2017年11月15日水曜日

どれだけ知ってる?ロッドに使われるガイドの種類クイズ〜全14問

どうもです.

ロッドはブランク,グリップ,リールシート,ガイド,+その他の細々したものから構成される釣りに不可欠なものです.(手釣りでは不要ですが・・・.

なので,釣りをしている方のほとんどはロッドを持っていると思います.

で,のべ竿を除いては基本的にリールを使うので,ラインを通すための「ガイド」が付いています.このガイド,色々種類があるのですが,はたして皆さん,どれぐらいご存知でしょうか???
というのが今回の記事になります.

正直,種類なんて分からなくても釣りは出来ますので,ただのウンチクだとおもっていただければと思います.

画像が出た後,下に答えが書いてあるので,クイズを楽しみたい方はゆっくりスクロールしてください.






1問目

 こちら・・・


よく見ますよねぇ.

知ってる人も多いと思います.

答えは・・・・Kガイド!

・・・・・ではありません! 正式にはKLガイドです.

Kシリーズの中の1つになります.
本クイズではKシリーズのガイドはすべて別々に扱いたいと思います.
はい.そういうクイズだと思って下さい.


では二問目.


よーく観察して下さい.
こちらのガイド.
これもよく見たことある方はいらっしゃると思います.

はい・・・・.

こちらのガイド.



答えは・・・・・KWガイドです.

KガイドのWフットという意味で,糸を巻いて固定する足が前後2箇所あります.
2箇所で固定するので,かなり強固にブランクに固定できますが,そのぶんブランクにとっては節になりやすいので,一般に大物用ロッドや高負荷の掛かるバットガイドに採用されています.


三問目


あー・・・・見たことあるなぁ・・・・っていう人いらしゃると思います.
最近はあんまり使われなくなってきました.

答えは・・・・・LCガイド
ローライダーガイドになります.

私のエギングロッドはまだこのガイドが付いていますよ.
ダブルフットなので強いですが,フット間距離があるので節になりやすいですが,ローライダー(背が低い)のでそれを活かしたガイド設定には良いかと思います.
一部のジギングロッドでもバッドガイドにアシダカのMが採用されていたりします.
個人的にはカタチはすごくかっこいいガイドだと思ってます.


四問目
見たことあるかも・・・・
ちょっと古い?


答えは・・・・LDBガイド

私の持っているエギングロッドにはローライダーガイドとセットでこのガイドが付いています.深絞りの1フレーム設計の軽量ガイドになります.
最近ではあんまり使われなくなってきた印象です.

五問目
はい.出ました.
見たことあるなーなガイド.ちょっとライトなロッドに使われていたりする・・・.

正解は.KL-Mガイド,KL-Lガイド,KL-Hガイドになります

ちょっと反則ですが,KLガイドの範疇に入るので,KLガイドでも正解です.

KLガイドにはないラインナップのリング径で高さのあるものや,同じ径でもさらに高さのあるものなどのラインナップがあります.
ちなみに他のガイドでもHガイドMガイドなどリング径同じで高さ違いをラインナップしているシリーズはあります.

六問目
よく見る軽量ガイド.
ジギングロッドでもガイドの重量増を気にしてこのガイドにしているロッドは多いです.
果たしてそれがよいか悪いかは考え方次第ですが・・・.

答えは・・・Lガイド

基本的にはトップまわりに使うと思います.



七問目
あんまり馴染みない人も多いんじゃないでしょうかー

答えは・・・RVガイドです.

その昔?Kガイドが出はじめた時,KWガイドをバットガイドに使ってスピニングの場合,ラインの放出時に暴れたラインがフットにこすってラインが痛むのを嫌って,KWガイドを手曲げして逆付けしたりしてました.私のビルドしたロッドもそうやってつけてあるロッドもあります.それを解消したのがこのRVガイド(リバースガイド)です.
二股に分かれている方をトップ側,シングル側をリールシート側に向けてつけます.
軽量で個人的にはお気に入りのガイドです.
まだまだ採用してくれているロッドは少ないように思います.
基本的にはちょっと大きな魚を狙うロッドのバッドガイド,チョークガイドに使うと思います.




八問目

鬼問です



・・・・・分かりますか?

わかった人すごいと思います.

答えは・・・・・KBガイド

Kシリーズのベリー専用ガイドになります.




九問目


これはもうKBガイドがすでに出ているので分かる人もいるかもしれません???

答えは・・・KTガイド

Kシリーズのトップ用ガイドになります.
※トップというのは穂先につけるトップガイドではなくて,歩先周りという意味で使っています.


十問目
....このガイドが使われているロッドは私は持ってません・・・.


答えは・・・・Nガイド.ちなみにボンガイドとも言います.

チタンフレームが無いので,持ってないのか,イマイチ使い何処がないので持っていないのか・・・・定かではありません.
船用のロッドには結構ついているイメージがあります.

十一問目

アジングとメバリングとかしているひとならこのガイド,見たことありますよね.

答えは・・・ATガイド



十二問目



これは・・・もう,ご存じの方も多いハズ.
あれ?KWガイド?って気がしますよね?
違います.

答えは・・・・MNガイド
Nガイドのミディアムシリーズになります.
スーパーオーシャンガイドとも言います.

ショアジギロッドや大物ジギングロッドに採用されていることが多いように思います.
チタンフレームが無いので,このガイドがついていると自然とステンガイドになります.
Kっぽいですが,リングが傾斜していません.横から見るとまっすぐにリングがなるので,そういう見た目が好きな人もありかもしれません(笑.



十三問目




最新のガイドになります.

答えは・・・・LRVガイド

リバースガイドのライトタイプ.
ベイトジギングロッドのベリーにも使えるぐらいのリング径が揃ってます.
それでいて,「最軽量」
このガイドでこのまえビルドしましたが,個人的には「あり」だと思います.
これからLRVガイドを採用したロッド,どんどん増えるんじゃないかなぁと予想しています.ダブルフットガイドですが,軽いし,何よりフット間の距離が短いので,節になりにくいと思います.ジギングロッドのシングルフットでよく見かけるガイド抜けとかもしにくいですし,いいんじゃないかなぁと.


十四問目
?一瞬カタチはMNガイドかと思いますよね?


答えは・・・・LNガイド
Nガイドのライトタイプになります.

個人的にはベイトロッドのジギングロッドで軽さや感度を追求するライトよりのものによく使われている印象です.ただ,かなりフットがか細いので,ダブルフットなのにグニャっと曲がったりします.
強度的には難アリですが,それなりに実績はあるガイドだと思ってます.
でも個人的にはLRVが出てきたので,そのうちLRVに置換されていくんじゃないかなぁとふんでいます・・・・.


ということで,ロッドガイドクイズいかがだったでしょうか?
ここでは紹介しきれていないガイドも多数あります.

結構なガイドの種類があって,トップガイドは一切紹介できていません!
そのうち,トップガイドのクイズをするのも面白いかもしれません.

他にどんなガイドがあるのか,気になった方は富士工業のHPにカタログがあるので,それを見てください.他にも豆知識になりそうなことが色々書いてあって面白いですよ.

https://www.fujitackle.com/


それでわ.